カラデル 見つかる広がる毎日へ

人気のキーワード

インターバル速歩ってどういうもの?やり方や期待される効果をわかりやすく解説します

インターバル速歩ってどういうもの?やり方や期待される効果をわかりやすく解説します

最近耳にする「インターバル速歩」。健康にいいらしいけど、ただのウォーキングとどう違うの……?この記事ではトレーナーでありライターでもある筆者がそんなギモンにお答えします。インターバル速歩をマスターして、健康な身体をつくりましょう!

インターバル速歩とは?

インターバル速歩とは「ゆっくり歩き」と「早歩き」を交互に行うウォーキングトレーニングのことです。

「ウォーキングでは物足りない」「でもジョギングは大変で続かない」そんな悩みを持つ人でも、高いダイエットや筋力アップ効果、健康へのメリットを得られるため、近年話題になっている運動です。

この章で、インターバル速歩について、下記の内容を詳しく解説します。

  • 普通のウォーキングとの違い
  • 効果
  • どんな人に向くのか

ただのウォーキングとの違い

一般的なウォーキングとの違いは、ウォーキング中にペースを変えることです。普通のウォーキングでは、一定時間を一定のペースで歩きます。一方でインターバル速歩では、ゆっくり歩きと早歩きを交互に繰り返します。

もちろん、ウォーキングも健康面でさまざまなメリットのある、効果的な運動です。しかし、普通のウォーキングでは負荷が足りないため、筋力や持久力の向上、ダイエット効果はあまり見込めませんでした。

早歩きを加えることでウォーキングの強度を高めて、筋力や持久力の向上、ダイエット効果などを得られることが、一般的なウォーキングとの違いです。

また「負荷を高めるならジョギングの方がいいのでは」と思われるかもしれません。しかし、ジョギングは膝への負担が大きい、心肺機能への負荷が大きくて続けられない、などのデメリットがあります。

インターバル速歩は、ジョギングより膝や心肺機能への負荷が少なく、普通のウォーキングよりも多くの効果が得られる、とても続けやすくて効果的な運動なのです。

インターバル速歩の効果

インターバル速歩は、実験によってさまざまな効果が証明されています。

2004年に男性60人、女性186人、平均年齢63±6歳を、ウォーキングなしでトレーニングを行うグループ、中強度のウォーキングを行うグループ、高強度のインターバルウォーキングを行うグループの3つに分けた実験が行われました。(*参考1)

*参考1 KEN-ICHI NEMOTO, HIROKAZU GEN-NO, SHIZUE MASUKI, KAZUNOBU OKAZAKI et al. Effects of High-Intensity Interval Walking Training on Physical Fitness and Blood Pressure in Middle-Aged and Older People; Mayo Clin Proc. July 2007;82(7):803-811.

結果は、中強度のウォーキングを行うグループよりも、高強度のインターバルウォーキングを行ったグループの方が、太ももの筋力、持久力に関する数値が向上し、血圧が低下していました。

また、2005年に行われた実験でも太ももの筋力が増加して、体重、BMI、体脂肪率、血圧、血糖値が低下したという結果がでました。(*参考2)

*参考2 Morikawa M, Okazaki K, Masuki S, et alPhysical fitness and indices of lifestyle-related diseases before and after interval walking training in middle-aged and older males and femalesBritish Journal of Sports Medicine 2011;45:216-224.

さらに、インターバル速歩のような有酸素運動には認知機能の改善、骨密度を上昇させ骨粗鬆症予防にもつながるなど、さまざまな効果があります。

まとめると、インターバル速歩には下記のような効果があります。

  • 下半身の筋力向上
  • 持久力向上
  • ダイエット効果(体重・BMI・体脂肪率の改善)
  • 生活習慣病予防(血圧・血糖値の改善)
  • 骨粗鬆症予防
  • 認知機能改善

また、続けやすいことも大きなメリットです。ウォーキング中ずっと早歩きをするのは辛くて続けにくいのですが、インターバル速歩では、1回の早歩きが3分で終わります。

そのため「あと2分・・・あと1分・・・」など、ゴールが近いため、がんばりやすいのです。

ほかにも、筋力を向上させるためにジムに通ってトレーニングを行う方法もありますが、ジムに通う、トレーニングフォームを身につけるなど、ウォーキングほど気軽にはできません。

インターバル速歩なら、家で運動しやすい服装に着替えて適したシューズを履けば、すぐに行えます。

インターバル速歩がおすすめな人

インターバル速歩の実験は、60歳前後を対象にしたものが多いのですが、若い人にもおすすめです。たとえば、下記のような人は、ぜひ取り入れてみてください。

  • あまり運動経験がなく、ジムに通うのはハードルが高い
  • ジョギングは大変で続けられない人
  • ジョギングは周りの目が気になる方
  • 走ると膝や腰などが痛む人
  • ウォーキングだけでは物足りない人

年齢も性別も、幅広い層の人が続けやすくて効果的な運動がインターバル速歩です。

インターバル速歩のやり方・メニュー

続いて、インターバル速歩の具体的なやり方、メニューを解説します。気軽に始められる運動なので、ぜひ取り入れてみてください。

インターバル速歩のやり方

インターバル速歩のやり方を、下記4つに分割して解説します。

  • 足のつかい方
  • 腕の振り方
  • スピード
  • メニュー

ここで解説する歩き方は、日常にも取り入れることで、姿勢改善につながります。ぜひ日常から意識してみてください。

足のつかい方

早歩きのときは、歩幅を大きくして、大股で歩きましょう。とくに胸を張って背中をまっすぐにすることが重要です。疲れたときや速く歩くことに意識が向きすぎたとき、背中が丸まってしまいがちです。腰を痛めてしまう可能性もあるため、注意しましょう。

また、足をしっかり前に上げて、すり足にならないようにしましょう。かかとから着地して、足裏全体をつき、身体を大きく前に運んでください。

ゆっくり歩きのときも、胸を張って背中をまっすぐにすること、足をしっかり上げてかかと着地することは同様です。歩幅を狭めてゆっくり楽に歩きましょう。

腕の振り方

腕の振り方は、早歩きもゆっくり歩きも共通です。肘は直角で指はパーにしましょう。腕の振りは、後ろに引くイメージです。ひじを後ろに振ることを意識することで、自然に胸が張れます。早歩きのときは、より大きく速く振るイメージで歩きましょう。

スピード

早歩きのスピードは、全力で早歩きしたときの70〜80%ほどのスピードで歩きましょう。息が少し上がり、汗ばむ程度です。疲れを感じない場合は早歩きのスピードを高める、3分以上早歩きをする、などを行ってみてください。

ゆっくり歩きは、自分が楽だと感じられるスピードで構いません。

インターバル速歩のメニュー

メニューは小負荷・中負荷・高負荷の3種類を紹介します。

1:小負荷のメニュー:ゆっくり歩き6分・早歩き3分、合計9分

ゆっくり歩き3分→速歩き3分 最後にゆっくり歩き3分(これを1日に2回やることで、中負荷と同等の効果があります)

2:中負荷のメニュー:ゆっくり歩き9分・早歩き6分、合計15分

ゆっくり歩き3分→速歩き3分×2セット 最後にゆっくり歩き3分

3:高負荷のメニュー:ゆっくり歩き18分・早歩き15分、合計33分(早歩きを15分以上にする)

ゆっくり歩き3分→速歩き3分×5セット 最後にゆっくり歩き3分

このメニューにあるとおり、最初はウォーミングアップのために、最後は心拍数を落ち着かせるために、最初と最後をゆっくり歩きにしましょう。最初はぜひ、小負荷からはじめてみてください。

インターバル速歩の続け方・注意点

インターバル速歩は、続けることで効果が出る運動です。この章を参考にしながら、無理せず続けましょう。

インターバル速歩の続け方

インターバル速歩を続けるには、無理をしないことが重要です。続けて行うのが難しい場合は、朝と夜の1日2回や、朝・昼・夜の3回に分けても構いません。週末に長時間行うのも有効です。規則的にできなくても、週あたりの運動量が同じなら、ほぼ同じ効果を得られます。

理想は早歩きの時間が1日15分以上を、週4日です。つまり、早歩きの時間が週あたり60分になります。早歩きが週60分になるため、ゆっくり歩きの時間も合わせた週あたりのインターバル速歩の時間は、およそ120分です。

そして、5か月間続けましょう。これくらい続けると、効果を実感できます。疲れているときは無理をせず、自分をいたわりながら続けてください。

インターバル速歩の5つの注意点

最後に、インターバル速歩を行ううえで5つの注意点を紹介します。

  1. 全身のストレッチを行う(ラジオ体操もおすすめ)
  2. 筋肉痛などの痛みが出たら無理をしない
  3. 視野を広く持ち、段差や滑りやすいポイントなどに気をつける(目線はまっすぐ前)
  4. クッション性に優れたウォーキング・ランニングシューズを履く(底が厚くて柔らかいものがおすすめ)
  5. 通院中の方は医師と相談してから行う

インターバル速歩は、怪我をしにくい運動です。しかし、怪我のリスクはゼロではありません。しっかりストレッチを行い、筋肉痛や痛みが出たら無理せず休みましょう。段差や滑りやすい場所には気をつけてください。

これらを注意することで、無理なくインターバル速歩を続けられます。

正しいインターバル速歩で健康な身体になろう!

インターバル速歩とは「ゆっくり歩き」と「早歩き」を交互に行うことで負荷を高める、ウォーキングトレーニングのことです。

ジョギングより続けやすいうえに、下記のような効果があります。

  • 下半身の筋力向上
  • 持久力向上
  • ダイエット効果(体重・BMI・体脂肪率の改善)
  • 生活習慣病予防(血圧・血糖値の改善)
  • 骨粗鬆症予防
  • 認知機能改善

やり方も簡単なので、ぜひ取り入れてみてください。続けることで体力が向上し、健康維持につながるでしょう。

本記事は2023年5月6日時点の内容です。

Tag人気・おすすめタグ

空き時間を楽しむ

リフレッシュする

趣味を広げる

スキルアップする

先頭へ戻る