関東最強と謳われる「三峯神社」。参拝すると人生が変わると言われるほど、ご利益のパワーがあることで知られています。本記事では実際に三峯神社を参拝した模様と、さらに境内の隠れパワースポットもご紹介。三峯神社、訪れて良かったと思わせる場所でした。
三峯神社は関東を代表するパワースポット
そのご利益の効果から、芸能人やスポーツ選手も数多く訪れるという「三峯神社」。その方たちが人生が変わるほどの活躍をしていることもあり、さまざまなメディアでは、“最強のパワースポット”と紹介されています。
じつは、パワースポットとされているのは、三峯神社の本殿だけではないところも“最強”の由縁なのです。
最強パワースポットと言われる理由
なぜ、三峯神社が関東有数のパワースポットと呼ばれているのでしょうか。
まずひとつに、今からおよそ1900年前、日本書紀に登場する日本武尊(やまとたけるのみこと)が、伊弉諾尊(いざなぎのみこと)と伊弉册尊(いざなみのみこと)をお祀りしたのが三峯神社の始まりとされていること。
そして、三峯神社の建つ地が、風水における“龍穴(りゅうけつ)”であり、大きなエネルギーの“龍脈(りゅうみゃく)”の流れる地だからだそうなんです。
さて今回は、筆者が実際に訪れた模様とともに、三峯神社の隠れパワースポットもご紹介します。人生が変わるほどのご利益はいただけたのでしょうか。
三峯神社への道中は
出発地点は、西武秩父駅
三峯神社があるのは、埼玉県秩父市。最寄り駅の西武秩父駅からバスで向かいます。平日の朝イチのバスに乗車しましたが、乗車率100%の満員です。
バスの運賃は大人950円。終点が三峯神社なのでボーとしても安心です。乗車時間は1時間30分ほど。山の奥まで進んでいきます。せっかくですから、車窓から見える自然の景色を楽しみましょう。
三峯神社には大型バスも停まっている駐車場があるので、車での参拝も可能です。ただ、道中の道路は道幅が狭く、すれ違う際にテクニックが必要ですので、運転に慣れていない方にはおすすめできません。
着いたらすぐ階段と坂道
総称して「三峯山」と呼ばれる「雲取山(くもとりやま)」、「白岩山(しらいわやま、しらいわさん)」、「妙法ヶ岳(みょうほうがたけ)」の三山を望む標高約1,100mに位置する三峯神社。
そのため、バスから降りてすぐ階段をのぼらなければなりません。運動不足の筆者には堪えました。
階段を上り終えたら、緩やかな坂道を歩きます。ここからの景色もすばらしいので、ぜひご覧ください。
途中にはお土産屋にもなっている食事処がありますが、この紹介は記事の最後に。美味しいグルメ情報もありますよ。
いざ、関東最強のパワースポットの“境内”へ
全国でも珍しい三ツ鳥居
いよいよ、境内へ。上の写真をよく見てください。いつも目にするのと違っていませんか?
そう、鳥居が3つ重なってますよね。三峯神社の最初の鳥居は「三ツ鳥居」と呼ばれるものなのです。
なぜこのようなカタチになったのでしょう。古事記に登場する天之御中主神(あまのみなかぬしのかみ)、高御産巣日神(たかみむすひのかみ)、神産巣日神(かみむすひのかみ)を表しているとの説もあるようです。
さて、三ツ鳥居には、正しい通り抜け方があるそうで、真ん中から入って左から右へと八の字を描くように歩き、最後にもう一度左を通って真ん中を進みます。同じ鳥居がある三輪神社で紹介されているのですが、三峯神社では「一礼して」とだけしか紹介されていません。みんながやったら混んで大変だからでしょうか。
とはいえ、このように通過すると、三輪神社曰くご利益が3倍になるそうですよ。
そしてもうひとつ、異なるポイントがあるんですが、気が付きましたか?
正解は、左右に鎮座されているのが、“狛犬”ではなく、“オオカミ”であること。筆者はいろいろな神社を訪れ、ウサギやネズミになっている神社は見たことがありますが、オオカミは初めて。
日本武尊を、三峯神社を建てる場所まで道案内したのがオオカミだったとされ、三峯神社の神の使い、眷属(けんぞく)になったそうです。また、お犬様の霊力の強さから、オオカミが三峯信仰の中心になったとも言われています。
※筆者が訪れた神社の記事はこちら
鳥居をくぐり、緩やかな坂を進むと左側になにやら怪しげな小屋が。
白い木造の小屋が現れました。入り口の上には赤色灯がついてます。「交番?」と思った方、正解!以前は、警察官が常駐していたそう。いまは、荷物置きになっていました。
荘厳な美しさの随神門
三峯神社の随神門(ずいじんもん)が見えてきました。向かって左が矢大神(やだいじん)、右が左大神(さだいじん)が置かれる門です。
こちらにもオオカミが。三ツ鳥居のオオカミよりもすこし肉付きがいい気がします。
仏教だと、これは仁王像になるわけです。神様を守る神だそう。なぜ右にいるのに左大神なのか、そして右大神と呼ばないのはなぜか……。神様から見ての位置なのでしょうか?
門からして立派。美しい造形美で、時間があればここだけで30分は見ていられます。
青銅鳥居越しの拝殿
そこそこキツそうな階段の先に見えるのが拝殿です。その手前にある鳥居もまた珍しい「青銅鳥居」。今から180年ほど前に造られたものだとか。
左手には手水舎(てみずや)。こちらも170年ほど前に造られたそうですが、鮮やかな色彩と見事な彫刻はまったく色あせていませんでした。
右側にあるのが八棟木灯台。これも同じく江戸時代に造られたそうです。高さは約6メートル。造りが芸術の域で見入ってしまいます。
三峯神社の拝殿へ
両脇にそびえ立つ二本の御神木。その間を通り拝殿へ向かいます。年始などは長い行列ができて、ここまでくるのに数時間掛かるそうです。
拝殿は、この後ろにある本殿と同様に総漆塗り。美しいという感想しか出ないほどの彩色と彫刻が施されています。お祓いを受ける祈願の方はこの中に入ることができますよ。
隠れパワースポット①/石畳に浮き出た龍
おわかりになりますか?写真に映る赤い目をして、口(?)が長い“龍”の姿。2012年の辰年に突然現れたのがこの龍なのです。
“辰”年に、“龍”が現れる。なんとも縁起が良い。この画像を待ち受けにしたり、LINEのアイコンにしたりする方も多いそうです。
隠れパワースポット②/樹齢およそ800年のご神木
樹齢が800年を越す2本のご神木。神殿にお参りしたあと「ご神木に向かい合い、三度呼吸をして手をあわせ祈る」と良いそうです。ご神木からの気は活力そのものだそうなので、心身ともにパワフルになれそう。
隠れパワースポット③/えんむすびの木
拝殿から少し先に進んだ先にある「えんむすびの木」も隠れパワースポットのひとつ。社の後ろの小さな鳥居の奥にあるヒノキとモミノキの2本の木が、まるで仲の良い夫婦のように寄り添って1本の木のようになっていることから、縁結びのご利益があるとされています。
隠れパワースポット④/御仮屋神社の足跡
えんむずびの木の少し先。緩やかな坂道を上ったところにあるのが「御仮屋神社(おかりやじんじゃ)」。三峯神社の神様の使い眷属であるオオカミをお祀りしている社です。
ここに、隠れパワースポットがあるんです。ヒントは上の写真の階段。
上の写真は階段の右端の部分。コンクリートに動物の足跡が見えませんか?神様の使いの山犬様が通った足跡と言われています。なんともかわいらしい足跡に、見つけた参拝者から「これだ!かわいい~」との声も聞こえました。筆者個人の感想ですと、ここが一番なにか違う感じがしました。(信じるか信じないかはあなたしだい?)
摂末社は伊勢神宮や東照宮など
三峯神社は大きな神社のため、伊勢神宮や東照宮、厳島神社などの神様を祀った小さな神社・摂末社(せつまつしゃ)が多く並んでいます。時間があったら、ぜひすべてにお参りしてみてはいかがでしょう。
文明開化の名残を感じる喫茶店
拝殿の近くには、コーヒーハウス「小教院(しょうきょういん)」という喫茶店が。なんと、神仏混淆(しんぶつこんこう※日本の神と仏教の仏菩薩は本来同体であるとする考え)時代に本堂だった建物を改修して喫茶店にしたそうです。店内は明治時代の名残のあるアンティークな設え。ひと休みにおすすめのスポットです。
また、目の前にはお土産屋さん「三峯山オリジナルショップ」があります。オオカミのぬいぐるみ、Tシャツなどが売っているのでこちらもぜひチェックしてみてください。
宿泊施設で三峰神の湯を堪能
じつは三峯神社には、「興雲閣(こううんかく)」という宿泊施設があるんです。三峯山から湧き出す温泉「三峰神の湯」の湯あみが叶いますよ。以前は日帰り温泉が可能でしたが、現在(2023年8月現在)は中止中。宿泊者だけの特権になっています。
パワースポットの中心で、神聖な湯に浸かるとまさに人生が変わるくらいのご利益をもらえそうですよね。
丘の上の日本武尊像
本殿のお参りを終えたら、道中あった気になるスポットへ。摂末社を左手に過ぎて坂をのぼった先にあるのは、大きな日本武尊像。遠くからでもその姿が見えます。
昭和の伝説の空手家である大山倍達も山ごもりをしていたと聞いていたので、彼の銅像か?と思ったんですが違いました。でも、すごい強そうな像でした。
雲海に出会うチャンスがある絶景スポット
三峯神社で絶景を臨むスポットとして人気の場所へ。先ほど紹介した随神門の真逆にある階段をのぼります。三峯神社は結構足腰が丈夫でないときついかもしれないと、このとき思いました。
「奥宮遥拝殿(おくみやようはいでん)」からの景色です。タイミングが良ければ、ここから雲海を見ることができます。朝に出現することが多いそうなので、見たい方は興雲閣での宿泊がおすすめ。でも雲海がなくても、この場所からの絶景は、心が晴れ渡るような気分にさせてくれますよ。
たくさんパワーをもらった後はお腹が減る?
三峯神社の境内はかなりの広さ。じっくり回るとなると、2、3時間は掛かると思います。
たくさん歩いて大きなパワーをもらうと、お腹がすいちゃいませんか?
絶対食べてほしい!名物のわらじ丼
お腹が空いてなくても寄ってかないともったいないのが三ツ鳥居の目の前にある「大島屋」。じつはここ、CMで女優の吉高由里子さんや土屋太鳳さんが訪れているんです。ミーハーな筆者はそれだけでもテンションが上がりました。
お店に入ると窓越しに絶景が広がっています。テラス席も座れるので天気が良ければぜひ座ってみてください。ちなみに吉高さんがCMで座っていたのは、奥のお座敷でした。
ここで食べてもらいたいのは秩父名物の「わらじカツ丼(税込1,100円)」。どんぶりから飛び出ているカツは器が小さいからではなく、普通に大きいだけ。長さ15センチくらいはあるんじゃないでしょうか。それが2枚も。甘いタレがしみてて、絶品です。正直、こういうところのグルメはイマイチなイメージがあったのですが、ごめんなさい。本当に美味しかったです。
名物はいもでんがく、ヤマメの塩焼き
三峯神社奥宮へと続く参道のそばにある「三峰お犬茶屋 山麓亭」。「中津川いもでんがく」、「ヤマメ(イワナ、アユ)の塩焼き」、「お蕎麦」などが人気のお茶屋さんです。
某グルメサイトでは、3.4以上。先ほど紹介した大島屋は3.5以上という数字。こういう場所でありえないくらい高い数値ですが、事実、どれもこれも美味しいんです。塩焼きはすぐ売り切れるそうなので、食べたい方は見つけたらすぐ買った方がいいかもしれません。
三峯神社の御朱印と人気のお守り
人気のお守りは、「気のお守り」。表には“気”という漢字、裏はオオカミが吠えている姿が描かれています。三峯神社のお守りと言えば白色のものが有名で、毎月1日のみ手に入るものでした。ただ今現在は、あまりに人が集まりすぎるということで、配布が中止に。再開の予定はないそうです。
三峯神社へ初めて訪れた筆者でしたが、参拝後はなにかパワーがついた感じがしました。さあ、人生が変わってしまうくらいのご利益をいただけたのでしょうか。
じつはこの同じ日に、別の記事の企画で“砂金採り”をしてきたんです。その結果はどうだったのか。人生が変わるくらいのゴールドラッシュは起こったのか。本編「砂金採りが自然と川を満喫するのにおすすめのアクティビティだった!」で、確認してください!
名称 | 三峯神社 |
住所 | 埼玉県秩父市三峰298-1 |
開閉時間 | 9:00~17:00 ※祈祷受付時間9:00~16:00 |
定休日 | なし |
アクセス | 西武鉄道:西武秩父駅から西武観光急行バスで約75分(三峯神社行き) 秩父鉄道:三峰口駅から西武観光バスで約65分(三峯神社行き) |
駐車場 | あり ※8:00~18:00まで |
公式サイト | https://www.mitsuminejinja.or.jp/ |
※本記事は2023年7月20日時点の内容です