サイクリング初心者から上級者まで、幅広く利用されているサイクリングアプリ。ただひとくちにサイクリングアプリといっても、ルートを検索してくれるものから健康管理をしてくれるものなど、機能はさまざま。この記事ではサイクリングアプリの選び方や、おすすめのサイクリングアプリを紹介していきます。
この記事の目次
サイクリングアプリとは?
サイクリングアプリは、サイクリングルートの検索やGPS機能による目的地への案内、走行距離・速度のデータ記録などが行えるアプリです。アプリによっては消費カロリーを計算したり、心拍数をチェックできたりと健康管理にも役立ちます。
ほかにも、高低差の少ないルートやサイクリングロードなどを優先して検索できる、コミュニティで走行データを共有できるなど、機能は多岐にわたり、アプリによって機能はさまざまです。せっかくつかうなら自分にぴったりのアプリを見つけたいですよね。
そこで今回は、目的別にサイクリングアプリを9つ紹介します。
サイクリングアプリの選び方
ひとえにサイクリングアプリといっても、アプリによってさまざまな機能が付いています。目的にあったアプリを選ぶために、以下の3つの項目をチェックしてみてください。
自分の目的やレベルにあっているか
サイクリングアプリを選ぶ際に、まず考えたいのはアプリをつかう目的です。ルートの検索や距離をチェックしたいのであれば「ルート検索がしやすいアプリ」、ダイエットや健康管理を目的に消費カロリーや心拍数などを記録したい方は「健康管理がしやすいアプリ」、走行速度や時間などを記録して次のサイクリングの目標を設定したい方は「走行データの記録がしやすいアプリ」を選びましょう。
また、サイクリングアプリを選ぶ際は、自分のレベルにあっているかも確認します。サイクリングを始めたばかりであれば、ルート検索が簡単に行えてすぐにつかえるものが良いでしょう。反対に上級者の方には、走行距離や速度、ケイデンス(ペダルの回転数)などを記録できるアプリがおすすめです。
オフラインでもつかえるか
サイクリングをしている途中にスマホの充電がなくなってしまうと、データが記録できないだけでなく、ルートが分からなくなり迷子になってしまう可能性もあります。充電の減りをなるべく抑えられるように、オフラインに対応しているアプリがおすすめです。事前にマップをダウンロードしておけるのでオンラインでの使用に比べて充電の消耗を抑えられるうえ、圏外の場所でもマップを確認できます。
また、アプリ使用中のデータ通信料が気になる方もオフライン対応のアプリがおすすめです。事前にWi-Fi環境でマップをダウンロードしておけば、データの通信量を節約できます。
ルートの記録やシェアができるか
自分が走行したルートの保存やシェアができるアプリでは、ユーザー同士の交流ができます。ほかのユーザーが走ったデータを元にサイクリングに挑戦するのも良いですし、グループなどを組んでタイムなどを競うのも楽しいでしょう。サイクリングのモチベーションを保ちたい方にもおすすめです。
アプリによって独自のコミュニティがあるものと、Twitterなどで共有できるものがあります。自分にあったタイプを選んでつかってみてください。
【ルート検索しやすい】サイクリングアプリ
ルート検索がしやすいサイクリングアプリには、ルートの高低差がグラフで見られたり、サイクリングロードを優先して検索できたりといった機能が搭載されています。詳しく機能をチェックして、自分がつかいやすいアプリを見つけてください。
Bikemap
「Bikemap(バイクマップ)」は、世界で790万人以上が利用するサイクリングアプリです。ユーザーが登録した1,000万以上のルートが登録されており、eバイクやマウンテンバイク、ロードバイクなど自転車の種類にあわせてルートを検索できます。
もちろん、走行速度や距離などのチェックや記録も可能です。さらに、駐輪所や給水所、公共トイレなども地図に表示されます。
残念ながらiPhoneでは日本語に未対応ですが、日本のユーザーが公開しているルートであれば日本語で検索可能です。英語で検索ができる方なら、海外から日本に遊びに来たユーザーが登録したルートも参考にできるので、日本人が登録したものとは違うおもしろいルートに出会えるかもしれませんよ。
アプリ名 | Bikemap |
提供元 | Bikemap GmbH |
対応OS | iOS 14.0以降/Android 8.0 以上 |
利用料金 | 無料(有料会員あり) |
おもな機能 | ・自転車の種類にあわせたルートの検索 ・公共のトイレや給水所などのチェック ・走行速度や距離の測定 ・オフライン対応 |
自転車NAVITIME
電車の乗換案内や自動車・徒歩ルートの検索を行えるNAVITIME(ナビタイム)が提供する「自転車NAVITIME」。名前の通り、サイクリングに特化した自転車専用のアプリです。
アプリ内では音声案内、高低差のグラフなどを確認でき、目的にあわせたルートから走行ルートが選べます。さらに、実際に走ったルートの記録や、消費カロリーなどを確認することも可能です。
地図画面と走行速度や距離などを計測するページをワンタップで切り替えることができ、実際に走っている最中もつかいやすいのが魅力です。
基本料金は無料ですが、有料会員になることで音声ナビゲーションの回数が無制限になったり、選べるルートが増えたりとさまざまな機能が追加されます。これから本格的にサイクリングを始めたい方にもぴったりですよ。
アプリ名 | 自転車NAVITIME |
提供元 | NAVITIME JAPAN CO.,LTD. |
対応OS | iOS 14.0以降/Android |
利用料金 | 無料(有料会員あり) |
おもな機能 | ・音声ナビゲーション ・走行ログの記録、閲覧 ・未舗装道路や車通りが多い道などを回避 |
Googleマップ
移動ルートの検索で多くの人が利用している「Googleマップ」ですが、実は自転車用のルート検索も行えます。たとえば、トンネルや急こう配の坂道を回避したルートや、自転車専用レーンを優先的に表示することも可能です。Googleマップはサイクリングアプリとしても優秀といえるでしょう。
ただし、Googleマップの自転車ルート検索は一部の限定された地域に限られています。サービス開始時(2020年)の対応地域は、北海道・東京・神奈川・埼玉・千葉・愛知・静岡・大阪・兵庫・福岡の10都道府県です。順次、エリアが拡大されている可能性もありますが、筆者の住む茨城県南部は未対応でした(記事制作時)。未対応地域に住んでいる方は、対応開始を楽しみに待ちましょう。
アプリ名 | Googleマップ |
提供元 | Google LLC |
対応OS | iOS 14.0以降/Android |
利用料金 | 無料 |
おもな機能 | ・音声ナビゲーション ・自転車専用レーンを優先したルート検索 ・トンネルや急こう配の回避 |
【健康管理におすすめ】のサイクリングアプリ
健康管理におすすめのサイクリングアプリは、サイクリング以外のアクティビティに対応しているものも多くあります。ランニングや筋トレ、ヨガなどを行っている方にもおすすめです。ほかのサイクリングアプリとあわせてつかうことで、よりデータ管理をしやすくなるアプリもあります。
MapMyRide GPSサイクリング
「MapMyRide(マップマイライド) GPSサイクリング」は、スポーツウェアなどを販売するUNDER ARMOUR(アンダーアーマー)が提供するサイクリングアプリです。サイクリング以外にもランニングや筋トレ、ヨガなどのスポーツを記録できます。
サイクリング時の機能としては、走行距離や消費カロリー、心拍数などの情報を記録でき、1週間、1か月単位での目標やスケジュールの設定が可能です。さらに、ほかのユーザーとのコミュニケーションを取ったり、走行距離やトレーニング回数をランキング形式でチェックしたりできるので、モチベーションを維持しやすいというメリットがあります。
有料会員になると、減量などの目標(パーソナルプラン)を設定して、それに向けたアプローチ方法をアドバイスしてもらえます。サイクリングを健康やダイエット目的に行いたい方にもおすすめです。
アプリ名 | MapMyRide GPSサイクリング |
提供元 | Under Armour, Inc. |
対応OS | iOS 14.0以降/Android 9 以上 |
利用料金 | 無料(有料会員あり) |
おもな機能 | ・走行距離や消費カロリーの記録 ・目標の設定 |
Google fit
「Google fit」は、歩数や移動距離、心拍数、消費カロリーなどを記録できる健康管理アプリです。1日の目標を設定でき、目標を達成すると通知が届きます。また、世界保健機関(WHO)が推奨する心拍数が上がる運動を行うとハートポイントが貯まる仕組みになっており「心臓病のリスク低減、睡眠の改善、精神的な安定」が見込まれる推奨運動量の目安をチェックしながら運動を行えるのが魅力です。
サイクリングアプリとしては、距離や消費カロリーの記録がメインとなっています。他のサイクリングアプリのなかにはGoogle fitと連携できるものもあるので、それぞれの長所を生かしてつかい分けるのもおすすめです。
アプリ名 | Google fit |
提供元 | Google LLC |
対応OS | iOS 13.0以降/Android |
利用料金 | 無料 |
おもな機能 | ・目標の設定 ・移動距離や消費カロリーの記録 |
【走行データを記録できる】サイクリングアプリ
走行データを記録できるサイクリングアプリは、自分のスキルチェックにはもちろん、訪れた場所をあとから思い出としてチェックしたい方にもおすすめです。機能をチェックして自分の目的にあったものを選びましょう。
TABIRIN
TABIRIN(タビリン)は、旅×自転車をテーマにしたサイクリングアプリです。自治体が作成したサイクリングマップやサイクリストが利用しやすい宿、レンタサイクルの情報などをひとつの地図で確認できます。おすすめスポットやグルメ、温泉などもアイコンで表示されるため、ひと目でコースの特徴をチェックできるのが魅力です。
また、旅先に忘れ物をしないようにする「持ち物チェックリスト」の機能や「走ったコースの保存」、一緒にサイクリングを楽しむメンバーの位置情報が確認できる「イマドコ機能」なども付いています。
競技としてサイクリングを楽しんでいる方よりも、観光の記録やオリジナルルートの登録など、走行データの記録を残したい方におすすめです。
アプリ名 | TABIRIN |
提供元 | PACIFIC CONSULTANTS CO.,LTD. |
対応OS | iOS 12.0以降/Android 5.0 以上 |
利用料金 | 無料(有料会員あり) |
おもな機能 | ・自治体が作成したコースの検索 ・レンタサイクルの位置情報 ・サイクリストに優しい宿の検索 |
Cyclemeter
サイクルコンピューターとしてつかえる「Cyclemeter(サイクルメーター)」は、ひとつの画面でマップ、走行時間、距離、速度、消費カロリーなどを確認できるサイクリングアプリです。走行データはカレンダーに記録され、日付ごとに記録をチェックできます。
走行記録は「概要」や「グラフ」でそれぞれチェックでき、概要では、上で紹介したもののほかに停止時間、平均速度、温度、湿度、風速などが細かく表示されます。さらに、iPhoneの場合は、走行中にSiriをつかって音声操作をすることも可能(有料)。スタートとストップはもちろん、今の時速を確認するなど、いちいち自転車を停めずにアプリを操作できるのが魅力です。
アプリ名 | Cyclemeter |
提供元 | Abvio Inc. |
対応OS | iOS 12.3以降/Android 6.0 以上 |
利用料金 | 無料(有料会員あり) |
おもな機能 | ・細かな走行データの記録 ・SNSへの共有 |
BikeComputer
「BikeComputer」は、走行距離や速度などのデータを簡単に保存できるサイクリングアプリです。会員登録などがいらないため、面倒な操作もなくすぐに使用できます。高低差の確認をグラフで行うことも可能です。
また、マップをダウンロードでき、オフラインの状態でも使用できる点も魅力。画面を消した状態でも記録を行ってくれるため、バッテリーが長持ちするというメリットもあります。
ただし、iPhoneでは日本語には未対応。「日本語のアプリじゃなきゃイヤ!」という方は注意しましょう。
アプリ名 | BikeComputer |
提供元 | Robert Oehler |
対応OS | iOS 10.0以降/Android 4.1 以上 |
利用料金 | 無料(有料会員あり) |
おもな機能 | ・走行データの記録 ・ルートの作成 ・オフライン対応 |
Strava
「Strava(ストラバ)」は、ランニングやサイクリングのデータを記録できます。App StoreでもGoogle Playでも1万件以上のレビューがある、サイクリングアプリの代表とも言えるアプリです。
機能としては、ルートの作成や検索をはじめ、走行距離や時間、平均速度の確認、データの記録などが行えます。記録した走行データは、アプリ内のコミュニティを通してStravaユーザーとの共有も可能です。
また、Stravaはスマートウォッチやサイクルコンピューターなどと連動できるのも魅力(Apple Watchは未対応)。さまざまな機器のデータをまとめたいという方にもおすすめです。
アプリ名 | Strava |
提供元 | Strava Inc. |
対応OS | iOS 14.0以降/Android |
利用料金 | 無料(有料会員あり) |
おもな機能 | ・ルート作成・検索 ・走行データの記録 ・コミュニティの利用 |
自分にぴったりのサイクリングアプリを見つけよう
サイクリングに役立つ機能が満載のサイクリングアプリですが、アプリによってその機能はさまざまです。ルート検索、健康管理、走行データと、それぞれ得意な機能が異なるため、まずは自分が重視するポイントを考えてから選びましょう。
目的にあったアプリを見つけて、快適なサイクリングを楽しんでくださいね。
※ 本記事は2024年4月25日時点の内容です