ハイキングにぴったりの服装とは?季節ごとのおすすめを紹介します
ハイキング初心者の方へ、服装選びのポイントを分かりやすく解説します。快適に楽しむために押さえておきたい5つの機能、季節に合わせたおすすめのアイテム、素材選びのポイントなどをご紹介。この記事を参考に、快適なハイキングを楽しんでください。
この記事の目次
澄み渡る青空の下、鳥のさえずりをBGMに自然のなかを歩くハイキング。日常の喧騒を離れ、自然と触れ合うことで心身ともにリフレッシュできる魅力があります。
しかし、自然のなかでの活動を安全で快適に楽しむためには事前の準備が欠かせません。とくに、服装選びは重要なポイントです。天候や気温の変化に対応しやすい服装はもちろんのこと、動きやすさや安全性も考慮する必要があります。
この記事ではハイキング初心者の方に向けて、服装選びのポイントを分かりやすく解説していきます。季節に合わせたおすすめのアイテムや素材選びのポイントなどもご紹介しますので、ぜひ参考にして、安全で快適なハイキングを楽しんでください。
ハイキングの服装選び「5つのポイント」
ハイキングの服装選びで迷ったら、まずは機能性を確認しましょう。これから紹介する5つのポイントを押さえることで、安全で快適なハイキングを楽しむための第一歩を踏み出せますよ。
温度調節
ハイキング中の服装選びで最も重要なのが「温度調節ができること」です。平地よりも気温が低く、天候が変わりやすい山道でハイキングをする場合はとくに、気温の変化に対応しやすい服装がよいでしょう。
また運動をすることで体温も大きく変化します。たとえば、登っている最中は身体が温まりますが、休憩時や下山時には汗で身体が冷えてしまうことも。急な気温変化や冷えは、体力の消耗や低体温症のリスクにつながるため要注意です。
そこで重要となるのが、こまめに体温調節を行うこと。脱ぎ着しやすい衣服を重ね着することで、比較的簡単に体温を調節できます。歩行中は通気性の良い服装で熱を逃し、休憩時には保温性のある上着を重ねて冷えを防ぐといった工夫も欠かせません。
防水・耐水性
ハイキング中に突然の雨に見舞われることは珍しくありません。雨が降ると体温が奪われ、それほど標高が高くないハイキングコースでも低体温症のリスクが高まります。
そのため、防水・耐水性を備えた服装を選ぶことが重要です。ちなみに「防水」とは、水が完全に内部に浸透しないことを指し、レインウェアなどは生地自体に水を通さない加工が施されています。一方、「耐水」はある程度の時間や水圧までは水の浸透を防ぐ性質のこと。小雨程度であれば耐えられるウェアや、撥水加工がされたウェアなどが該当します。
ハイキングには、少なくとも小雨に対応できる耐水性を備えたウェアを選びましょう。本格的な登山や、天候が不安定な場合は、防水性の高いレインウェアを持参することがおすすめです。
速乾性
ハイキング中は汗をかくことが多いため、速乾性に優れた服装を選ぶことで快適さが大きく左右されます。
速乾性とは、文字通り衣服が乾きやすい性質のことです。たとえばポリエステルやナイロンなどの化学繊維は、綿素材に比べて水分を吸収しにくく、乾きやすいという特徴があります。
汗をかいたままの状態でいると、身体が冷えてしまい、低体温症のリスクを高めるだけでなく、ウェアとの摩擦による肌トラブルの原因にもなります。速乾性に優れた服装を選ぶことで、汗による不快感を軽減し、体温低下や肌トラブルを防ぐ効果が期待できるでしょう。
とくに、ベースレイヤーといわれる肌に直接触れるウェアには、吸水速乾性に優れた素材を選ぶことがおすすめです。
紫外線対策
ハイキングの際に忘れてはいけないのが紫外線対策。標高が1,000m高くなると、紫外線は10%強くなるといわれているため、とくに山でハイキングを楽しむ場合は注意が必要です。
紫外線の影響は深刻です。浴び続けることでシミ、そばかす、皮膚がんのリスクが高まる可能性がありますし、体力低下や免疫力低下の原因となる場合もあります。
紫外線対策というと「日焼け止めを塗る」「帽子やサングラスを利用する」などが一般的ですが、UVカット資材を使用した衣服を選ぶことも有効です。
虫対策
ハイキング中は、蚊やブヨ、アブ、ダニなど、さまざまな虫に遭遇する可能性があります。虫刺されは、かゆみや痛みを引き起こすだけでなく、感染症のリスクもともなうため油断できません。
なかでも注意が必要なのが「マダニ」です。マダニは草むらや木の枝などに潜み、動物や人の身体に付着して血液を吸います。マダニが媒介する感染症には命に関わるものもあるため、十分に注意しましょう。
虫対策として有効なのが、長袖・長ズボンの着用です。とくに、明るい色の服装は虫を見つけやすいためおすすめです。虫除けスプレーと併用すると、より安心でしょう。
ハイキングの服装をアイテム別に紹介
ここからは、ハイキングにおすすめの服装をアイテムごとにご紹介します。それぞれのアイテムの役割や選び方のポイント、おすすめの素材などを具体的に解説していきますので、ぜひ参考にしてください。
トップス
ハイキングの服装選びでまず決めたいのがトップス。重ね着することで温度調節がしやすくなるので、ベースレイヤー、ミドルレイヤー、アウターレイヤーの3つに分けて揃えるのがおすすめです。
肌に直接着るベースレイヤーは、吸汗速乾性に優れたポリエステルやウール素材を選びましょう。
ミドルレイヤーは、ベースレイヤーの上に着て保温性を高める役割を果たします。フリース素材や薄手のダウンジャケットなどが適しています。
アウターレイヤーは、風や雨を防ぐための上着(シェルジャケット)を選びましょう。予算が合えばゴアテックスなどの防水透湿素材がおすすめです。
春や秋は、ベースレイヤーとアウターレイヤーがあればOK。気温が低い冬は、ミドルレイヤーをプラスして体温調節しましょう。夏は、ベースレイヤー1枚でも良いですが、日焼け対策として薄手の長袖シャツなどを羽織りましょう。
おすすめのアウター:ノースフェイス ウィンドブレーカー レディース
ボトムス
ハイキングのボトムス選びでは、動きやすさと快適さが大切です。
おすすめは、ストレッチ性のある素材を使用したロングパンツです。動きやすさとともに、足元の保護にも役立ちます。季節にあわせて吸汗速乾性に優れた化学繊維素材や、保温性のあるフリース素材などを選んでください。
気温の高い時期や、動きやすさを重視する場合は、ハーフパンツも選択肢に入ります。ただし、足元を保護するため、トレッキングタイツやロングソックスと組み合わせるなど工夫しましょう。
スカートを着用する場合は、動きやすいように丈やデザインに注意が必要です。レギンスやタイツと組み合わせることで、活動範囲が広がります。
なお綿素材は吸汗性が低く、汗で濡れると乾きにくい性質があるため、ハイキングにはあまり適していません。服選びの際は注意しましょう。
おすすめのボトムス:春秋用アウトドアウェア カーゴパンツ
靴下
ハイキング用の靴下は、足への負担を軽減し、快適な歩行をサポートするために重要なアイテムです。
選ぶ際には、吸汗速乾性に優れた素材を選び、汗やムレによる冷えや靴擦れを防ぎましょう。クッション性の高いものを選べば、足への衝撃を吸収し、疲労軽減にも効果が期待できます。
厚手のものや丈の長いものなど、さまざまな種類があるので、季節や靴との相性、ハイキングのレベルに合わせて選びましょう。
おすすめの靴下:靴下 レディース 3色組
靴
快適で安全なハイキングを楽しむためには、靴選びが非常に重要です。
ハイキング用の靴は、足首をしっかりサポートしてくれるミッドカット以上のものがおすすめです。舗装されていない山道を歩くことを想定し、グリップ力があり、防水性・透湿性に優れたものを選びましょう。たとえばゴアテックスなどの防水透湿素材を採用した靴なら、靴の中を快適に保ちながら、外部からの水の侵入を防いでくれます。
靴を選ぶ際には、実際に履いてみて、自分の足にフィットするかどうかを必ず確認しましょう。
おすすめの靴:裏起毛登山靴
帽子
帽子は、日差しや雨、寒さから頭部を守るだけでなく、木の枝や虫から顔を守る役割も果たす、ハイキングに欠かせないアイテムです。
日差しが強い日は、つばの広い帽子を選ぶと顔や首への紫外線対策になります。通気性の良い素材を選び、帽子内部のムレを防ぎましょう。
寒い時期には、保温性の高いフリース素材やニット帽がおすすめです。耳まで覆えるタイプなら、防寒対策としても効果的です。
おすすめの帽子:帽子 レディース サファリハット
レインウェア
ハイキング中の急な雨に対応するために、レインウェアは必須のアイテムです。
レインウェアを選ぶうえで重要なのは、防水透湿性。ゴアテックスなど、防水透湿性に優れた素材を使用したレインウェアは、雨を防ぎつつ、衣服内のムレを防いで快適さを保ちます。
レインウェアには、上下が分かれたセパレートタイプと、つなぎになっているポンチョタイプがあります。セパレートタイプは動きやすく、激しい運動にも対応しやすいのがメリット。ポンチョタイプは、リュックを背負ったまま着用できる手軽さが魅力です。
自分のハイキングスタイルや天候に合わせて、最適なレインウェアを選びましょう。
おすすめのレインウェア:ミズノ ベルグテックEX ストームセイバー レインスーツ
その他(グローブ、ネックゲイターなど)
トップス、ボトムス、靴、帽子、レインウェアに加えて、さらに快適で安全なハイキングにするためのおすすめアイテムをご紹介します。
グローブ
グローブは、手の保護と防寒対策に役立ちます。岩場や鎖場など、手をつかう場面では、滑り止めが付いたグローブがあると安心です。冬場は、防寒用のグローブも忘れずに準備しましょう。
おすすめのグローブ:スマホ対応 防寒 防風 手袋
ネックゲイター
ネックゲイターは、首元の日焼けや防寒対策に効果的です。吸汗速乾性に優れた素材なら、汗をかいても快適に過ごせます。
おすすめのネックゲイター:マルチクールネックゲイター
ほかにも、アウトドアショップではさまざまなファッションアイテムを取り扱っています。ぜひご自身の目で確認してみてくださいね。
ハイキングに必要な持ち物
服装の準備ができたら、いよいよハイキングに出かけましょう。 このセクションでは、ハイキングに必須のリュック選びのポイントと、快適で安全な登山をサポートするその他の持ち物について解説します。
リュック
ハイキングに必要な装備や食料を収納するリュックは、快適なハイキングに欠かせないアイテムです。
ハイキングでは、両手を自由につかえるようにリュックに荷物をまとめることが大切。選ぶ際には、長時間背負っても疲れにくい、身体にフィットするものを選びましょう。
容量は、日帰りハイキングであれば20〜30L、山小屋泊まりなら30〜40L程度が目安です。チェストベルトやウエストベルトが付いていると、リュックの揺れを防ぎ、安定感が増します。
その他の持ち物
安全で快適なハイキングを楽しむために、リュックに加えて準備しておきたい必須アイテムを紹介します。
水分・行動食
ハイキング中の水分補給は非常に重要です。水やスポーツドリンクを1~2L程度持参しましょう。また、行動食として、チョコレートやナッツ、エネルギーゼリーなど、手軽にエネルギー補給できるものを用意しておくと安心です。
地図・コンパス
スマートフォンの地図アプリも便利ですが、電池切れや電波状況の悪化に備え、紙の地図とコンパスを持っておくと安心です。つかい方は事前に練習しておきましょう。
ヘッドライト
早朝や夕暮れ時、万が一の遭難時などに備え、ヘッドライトは必ず携帯しましょう。明るさや電池の持ちが良いものを選ぶのがポイントです。
ストック
ストックは、歩行時のバランスを保ち、疲労を軽減するのに役立ちます。特に、長い距離を歩いたり、急な坂道を登り降りする際には有効です。
ファーストエイドキット
怪我や体調不良に備え、常備薬と一緒に携帯しましょう。絆創膏、消毒液、痛み止めなど、必要なものを揃えておきましょう。
ハイキングの服装選びを楽しもう!
この記事では、ハイキング初心者の方に向けて、服装選びのポイントやおすすめアイテムをご紹介しました。機能性や安全性を考慮しながらも、ぜひお気に入りの服装でハイキングに出かけてみてください。
自然と触れ合い、心身ともにリフレッシュできるハイキング。しっかりと準備をして、快適で安全なハイキングを楽しみましょう。
※ 本記事は2024年7月11日時点の内容です