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猫の預かりボランティアについて知りたい!参加の方法や注意点についてやさしく解説

猫の預かりボランティアについて知りたい!参加の方法や注意点についてやさしく解説

猫や犬は好きだけど、自分で継続的に飼うのは難しい……そんな人たちの注目を集めているのが預かりボランティアです。この記事では猫の預かりボランティアの活動内容や参加方法、注意点などを紹介していきます。

猫の預かりボランティアとは

動物が好きなので何か動物のためになることをしたい……そんな方におすすめなのが、猫の預かりボランティアです。

 「猫の預かりボランティア」とは、ボランティアの施設や団体で保護している行き場のない猫を預かって、新しい飼い主が見つかるまでの一定期間、自宅でお世話をすること。

正式な猫の引き取り手である「里親」とは違い、1か月から長くても1年程度と預かり期間が決まっている場合が多いのが特徴です。

猫を預かるボランティアにとっては行き場のない猫の保護という社会貢献ができると同時にペットとの触れ合いで癒しを得られます。

猫にとってはボランティアと一緒に生活することによって、人との生活に慣れることができ、新しい飼い主との生活が始めやすくなるといった利点があります。

 ここからは、猫の預かりボランティア活動の流れや活動内容について、ご紹介していきます。

活動の流れ

猫の預かりボランティアの活動の流れは、以下の5つの段階にわけられます。

  1. ボランティア募集を行っている各施設や団体を探して問い合わせ
  2. 申請書の提出と面談
  3. 猫の飼育場所の確認を経て活動開始
  4. 猫のお世話や触れ合いを通じて絆を深める
  5. 活動終了・猫の返却

預かりボランティアには、猫の命を守り育てるという大切な役割を担っています。

そのため、各団体に申し込んだ後には、保護主との面談や飼育場所などの確認を通じ、猫をきちんと育てる環境が整っているかの判断が行われます。

審査を無事にクリアすれば、晴れて猫の預かりボランティアとしての活動ができます。

預かりボランティアを行ううえで大切なことは、猫が安心して過ごせるよう食事やトイレのお世話など愛情をもって接することです。

団体によっては、申し込み方法が電話での受付だったり、メールでの受付だったりと、手順が異なる場合もありますし、細かな流れが異なる場合もあります。

猫のお世話をしているなかで、わからないことや気になることがあれば、その都度施設に相談するとよいでしょう。

活動内容

猫の預かりボランティアに関する具体的な活動内容については、以下の4つの項目を参考にしてください。

飼育環境の確保

預かる猫のほかにペットを飼っている場合は別の部屋を用意したり、小さなお子様がいる場合はけが防止の対策をとったりすることが必要です。脱走やけがの心配がなく、安全に飼育できる環境を整えなければなりません。

日常生活の世話

食事やトイレ、爪研ぎ、トリミングなど、日々決まったお世話をする必要があります。ケージやトイレ一式など、猫の飼育に必要なグッズは自宅にあるものを利用しても構いませんし、もし持っていなくても貸し出してもらえる場合があります。必要な場合は団体に相談しましょう。

動物病院への通院を含めた体調管理

猫が怪我をした場合や病気になった場合は、保護主にまず報告と相談したうえで、必要に応じて病院に連れて行く必要があります。医療費に関しては団体が負担してくれることが多く、ボランティアが一旦立て替えておいて、後日団体に請求して清算するケースがほとんどです。

保護主への定期報告

団体によって報告の仕方や回数は異なりますが、毎日どのくらい食事をしたのか、どのくらいの頻度で排泄をしているかといった日々の記録を、写真や文書など決まった方法で定期的に保護主に報告します。

必要とされる理由

飼い主がなんらかの理由で飼えなくなったり、飼い主が虐待を行っていたりしたなどの理由から、地域の動物愛護センターやNPO団体などに保護される猫も少なくありません。

猫が動物愛護センターに預けられるケースは「引き取り」と「保護」とに分けられます。

「引き取り」とは、飼い主の飼育放棄や死亡などによって育てられなくなった猫を預かることで、「保護」とは、交通事故で傷を負った猫や飼い主不明の猫を預かることです。

自治体や保護団体による預かり施設や人手には限界があり、慢性的な不足状態にあります。動物愛護センターに一定期間預けられた後、引き取り手がない場合は、残念ながら殺処分されることになります。

近年では、「殺処分ゼロ」の目標を掲げている場合も多く、そんなときに活用されているのが、一時的な猫の預かりボランティア です。

2020年度に環境省によって発表された「犬・猫の引取り及び負傷動物等の収容並びに処分の状況」によると、2004年の猫の引き取り数が237,246匹 、殺処分数が238,929匹なのに対して、2020年度の猫の引き取り数 が44,798匹、殺処分数は19,705匹。

約15年の間に、猫の引き取り数と殺処分数ともに、大きく減少していることがわかります。

これは、自治体やNPO団体による里親や、預かりボランティアの保護活動・PR活動といった地道な運動が実を結び、国民の動物の命に対する意識が変化したためと考えられます。

近年注目を集めている猫の預かりボランティアの活動も、猫の引き取り数と殺処分数の減少に一役買っているのです。

猫の預かりボランティアになるステップ

猫の預かりボランティアになるために重要な4つのステップについて、解説します。

ステップ1 保護団体を選ぶ

各都道府県や政令指定都市、中核市には、動物の愛護と適切な管理を目的とする動物愛護センターなどの施設や団体が設置されています。他にも、特定非営利活動法人(NPO)や個人が運営している施設や団体もあります。

そのなかから、自分で猫の預かりボランティアを募集している団体を探して、ボランティア登録と申し込みを行いましょう。

団体によっては、登録に料金が発生することもあります。

ステップ2 環境を準備する

ボランティアになるためには、申請書の提出や猫の飼育経験など、ボランティア受け入れ側の現状を把握するために面談を受ける必要があります。

その後、施設や団体のスタッフがボランティア希望者の自宅を訪問して、猫の飼育場所などを直接確認し、猫の受け入れが可能かどうかの総合判断が行われます。

それと同時に、ボランティア側では猫を育てるための部屋を用意したり、飼育に必要な用具をそろえたりと、猫を迎えるための準備を行います。

ステップ3 猫を預かる

受け入れが可能な猫の数や預かり期間などを保護主と相談したら、実際に猫の預かりボランティアが始まります。

猫のお世話やスキンシップなど愛情をもって接することで猫との絆を深め、猫が安心して過ごせる環境をつくるよう心がけましょう。

なお猫の飼育中には、食事の量やトイレの回数、体調などを保護主に定期的に報告することが必要です。

ステップ4 保護主に返還・報告

あらかじめ決めていた期日を迎えたら、猫を保護主の元に返却し、預かりボランティア活動終了です。

猫の返還と同時に、猫の体調や日々の成長などに関する日々の記録も一緒に提出します。

写真や文書での成長記録は、保護主が預かりボランティアとどんな風に日々過ごしていたかを知るための重要な書類になります。

猫の預かりボランティアの条件

猫の命を守る預かりボランティアには、さまざまな条件が課されています。どれも大切な事項になるため、預かりボランティアを検討している方は慎重に検討してください。

  • 保護主と連絡を密に取れる
  • 室内で飼育することができる
  • ボランティア保険へ加入できる
  • 今までに猫を飼育した経験がある
  • 1日のふれあい時間を十分に取れる
  • ペットの飼育が可能な物件に住んでいる
  • 預かりボランティアの契約書を交わせる
  • 家族全員がボランティアになることに理解がある
  • 投薬や診察のために医療機関などの施設へ連れていける
  • お子様やご高齢などの同居者がいる場合の対策ができている
  • 先に飼っている犬や猫がいる場合に隔離できるスペースがある

以上がおもな条件になりますが、団体によって条件はまちまちです。どのような条件があるかを事前にきちんと確認して、責任を持ってボランティアを引き受けるようにしてください。

預かりボランティアを通して猫と触れ合おう!

社会貢献できるうえに、日々の生活に潤いを与えてくれる猫の預かりボランティア。 猫と間近で触れ合う絶好の機会になるため、興味がある方は自分の条件に合う団体を見つけ、一度参加してみてはいかがでしょうか。

※ 本記事は2023年2月16日時点の内容です。

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