御朱印巡りが気になるけれど、御朱印帳のつかい方すらよく知らないからと始められていない人も多いのでは? 初心者さんに御朱印帳のつかい方、御朱印のもらい方、そして御朱印がかわいい都内の神社もご紹介。記事を読めばすぐに始められますよ。
この記事の目次
御朱印帳をつかう前に…御朱印とは
そもそも御朱印とは、神社やお寺に参拝した証として押印される印章印影のこと。神様・仏様とご縁を結んだ記録です。
元々は写経をお寺に納めた証としていただくもので、それが簡略化されていまの役割になったという説があります。
基本的には参拝した日付、神社仏閣の名称、祀られている神様・仏様の名称などを墨書してもらい、印章を押印してもらいます。書いてくださる人の筆使いや印章の濃淡が異なるので、この世でたったひとつの特別感があるのです。
最近では季節の草花や動物、アニメやご当地キャラクターが描かれたかわいい御朱印も多く、御朱印巡りの人気を高める要因となっています。
御朱印帳の使い方
御朱印をいただくためには御朱印帳が必要です。直接御朱印帳に書いてくれる以外に、その日の日付で書き置きされた紙をいただくケースもあります。その場合は御朱印帳に貼り付けましょう。
ただ、御朱印用でないのノートや自分で持ってきた別の紙にもらうことはマナー違反にもなってしまいます。正しいつかい方を覚えて、御朱印巡りの準備をしましょう。
御朱印帳が手に入る場所
御朱印帳を販売しているのは以下の場所。
- 神社・お寺
- ネット通販
- 文房具店、書店、雑貨屋
神社やお寺ではそこだけのオリジナル御朱印帳が入手できますし、通販や一般のお店では多種多様なデザインから選べるという良さがあります。
長くつかうものなので、自分のお気に入りを見つけることが大事。どこでどんなものが手に入るのか、調べてみてくださいね。
つかい方① 表題を書く
お店で買う御朱印帳は、以下のタイプに分かれます。
- 表紙に「御朱印帳」と書かれているもの
- 表紙に白紙のラベルだけが貼ってあるもの
- 表紙には何もなく、白紙のラベルが別でついてくるもの
すでに記載されているものではない場合は、自分でラベルに「御朱印帳」と記入する必要があります。丁寧に書き、表紙の左上に貼りましょう。
つかい方② 基本は右開き
記入してもらう順番に悩む人もいるかもしれません。基本的には御朱印帳は右開き。蛇腹式と和綴じ式とがありますが、どちらも変わらず右開きと覚えておいてください。
つかい方③ 表紙の裏に名前or住所を記入
紛失や取り違えを防止するために、表紙の裏や裏表紙に名前か住所を記入するのもおすすめです。絶対のルールではないので、もしセキュリティ面が気になる方は名前の頭文字だけを書くなど、自分のものとわかる印を付けておくといいですね。
つかい方④ 片面つかい・両面づかいどちらでもOK
墨で書かれるため、裏写りを考えて片面だけでつかうか両面でつかうか悩む方もいると思います。結論はどちらでもOK。それぞれメリットとデメリットがあるので、チェックしておきましょう。
片面つかいの場合
- メリット:裏写りを気にせずキレイな状態で保存できる
- デメリット:御朱印帳がすぐいっぱいになるので買い足しや保管が大変
両面づかいの場合
- メリット:1冊で片面の倍の御朱印を集められる
- デメリット:紙の質や筆圧によって裏写りしてしまうことも(裏写りしている紙への押印は断られるケースもある)
つかい方⑤ 神社とお寺で分けても分けなくてもOK
神社とお寺で御朱印帳を分ける方も多くいます。同じ御朱印帳に両方が混ざっていてもお作法的には問題ありませんので、個人の好みで決めてOKです。
ただ、一部ですが、神仏分離の考え方から1冊に両方の御朱印があると押印を断る社寺も存在します。自分がつかうときの扱いやすさとリスクを考慮してつかい方を決めていきましょう。
つかい方⑥ 1ページ目は空けておいてもOK
御朱印帳のつかい方として「1ページ目は伊勢神宮のために空けておく」という考え方があります。これは伊勢神宮が日本人の総氏神「天照大御神(あまてらすおおみかみ)」を祀っている最も尊い神社とされているため。
ただ、結論としては空けても空けなくてもOKです。ルールとして存在するわけではないので、こちらも好みで決めましょう。
御朱印帳の保管方法
御朱印帳の保管方法として正しいのは「神棚や仏壇に置く」ことと言われています。ですが、家に神棚や仏壇がない場合もありますよね。
大切なのは、神様・仏様への気持ち。御朱印は神様・仏様の分身だとされることを意識して、丁寧に扱うことが重要なので他の保管方法でも問題はありません。
たとえば、「本棚に専用のスペースを作る」「桐箱やプラスチックケースなど箱の中に入れる」「貴重品と同じ場所に置く」などの方法があります。散らかった場所やホコリのたまる場所に置くのは避けましょう。
「御朱印帳入れ」に入れて保管し、袋に入れたまま持ち歩けばきれいな状態を保つことができるのでおすすめです。
御朱印帳に御朱印をもらう流れ
御朱印帳のつかい方がわかったら、いよいよ御朱印をもらいに行きます。神社やお寺に訪れたあとの動きをご説明します。
まずは参拝
御朱印は参拝の証なのでかならず最初にお参りを。鳥居や山門の前で一礼し、手水舎で手と口を清めてから参拝してください。
御朱印の受付へ
参拝が終わったら御朱印をもらえる受付へ。神社であれば社務所・授与所、お寺であれば納経所・寺務所が該当します。
御朱印帳を渡すときは、書いてほしいページを開いて渡しましょう。また、ビニールカバーがついているときは外しておくのが丁寧ですね。
書いていただいている間は静かに待つ
御朱印を書いていただいている間は静かに待ちます。書き手の方に話しかけたり誰かとおしゃべりしたりすると、書くことに集中できなくなってしまうのでぐっと我慢です。また、社務所の奥に持っていって書いてもらうこともありますが、その際も騒がしくするのは避けましょう。
御朱印代を納める
御朱印をいただいたらお礼を伝え、御朱印代を納めます。一般的には300〜500円、見開きの御朱印だと1,000円ほどが多いです。
なるべくお釣りがでないようぴったりの金額を渡すのがマナー。前もって小銭を用意しておくといいですね。
【書き置きの場合】御朱印帳への貼り方
書き置きの紙をいただく場合の保管方法は大きく2つ。
- 御朱印専用ファイルに入れる
- 御朱印帳にのり等で貼り付ける
のりで貼る場合はシワにならないよう慎重に。液体のりよりテープのりのほうがキレイに貼りやすくなります。
御朱印がかわいい東京の神社へ
御朱印をもらうまでの流れがわかったところで、さっそく御朱印巡りスタートです。
「せっかくならかわいい御朱印がいい!」と筆者と同じ気持ちの人も多いはず。というわけで、東京都内のかわいい御朱印を集めてきました。実際に半日でまわった順に紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。
上野東照宮(上野)
上野東照宮(うえのとうしょうぐう)は上野公園のなかにある神社。徳川家康公を祀った「東照宮」のひとつで、華やかな金色殿は現存する江戸時代初期の建築として国の重要文化財に指定されています。
ここでいただける御朱印はいくつかあるのですが、とくにかわいいのは「他抜(たぬき)御朱印書き置き和紙(500円)」。社殿の脇にある栄誉権現社(えいよごんげんしゃ)は御狸様と呼ばれ、「他を抜く=他抜き(たぬき)」の語呂合わせで強運開祖、学業成就など勝負ごとの縁起が良いとされるパワースポットだそう。
その御狸様が描いてあるのですが、自信たっぷりの表情が良い! 持ってるだけで運気が上がりそうです。
名称 | 上野東照宮(うえのとうしょうぐう) |
住所 | 東京都台東区上野公園 9-88 |
授与所開閉時間 | 9:30〜17:00 |
定休日 | なし |
アクセス | JR各線:上野駅から徒歩約10分 京成電鉄:京成上野駅から徒歩約12分 東京メトロ銀座線、日比谷線:上野駅から徒歩約10分 |
駐車場 | なし |
公式サイト | https://www.uenotoshogu.com/index.html |
下谷神社(稲荷町)
下谷神社(したやじんじゃ)は奈良時代に創建された都内で最も古い「お稲荷様」。祀られている大年神(おおとしのかみ)は天照大神(あまてらすおおみかみ)の御弟の御子で、豊穣の神様。商売繁盛と家内安全のご利益があるそう。
ここはパンダの御朱印(500円)がもらえることで知られています! 月替わりで周りのスタンプは変わるのですが、パンダのいる月があるんです。上野駅から徒歩約6分の場所にあるので、上野動物園でパンダを見てから参拝するのもおすすめ。パンダのポーズは色々あるそうなので集めたくなっちゃいますね。
名称 | 下谷神社(したやじんじゃ) |
住所 | 東京都台東区東上野3-29-8 |
社務所受付時間 | 9:00〜16:00(御朱印の授与は15:55まで) |
定休日 | なし |
アクセス | JR各線:上野駅から徒歩約6分 東京メトロ銀座線:稲荷町駅から徒歩約2分 都営大江戸線:新御徒町駅から徒歩約5分 |
駐車場 | あり |
公式サイト | https://shitayajinja.or.jp/ |
秋葉神社(入谷)
入谷駅から歩いて5分ほどの場所にある秋葉神社(あきばじんじゃ)。秋葉原の名前の由来となった神社です。明治時代に火災が頻発したことで、火災鎮護の神社として現在の秋葉原駅に建立。のち鉄道駅設置のためいまの場所に遷座しました。
毎月デザインが変わる「月替り御朱印(500円)」がかわいくておすすめ。筆者がいただいたものは年号や「長月」の文字までかわいいあしらいとなっていて「凝っている…!」とうれしくなりました(この日は書き置き)。書き置きでいただく場合はシールタイプも選べるので、きれいに保存しやすいです。
名称 | 秋葉神社(あきばじんじゃ) |
住所 | 東京都台東区松が谷3-10-7 |
授与所開閉時間 | 9:00〜16:30 |
定休日 | 要確認 |
アクセス | 東京メトロ銀座線:稲荷町駅から徒歩約10分 東京メトロ日比谷線:入谷駅から徒歩約5分 |
駐車場 | なし |
公式サイト | なし |
高木神社(曳舟)
高木神社(たかぎじんじゃ)は、東京スカイツリーのお膝元・押上駅から徒歩7分ほど。御祭神である高皇産靈神(たかみむすびのかみ)は、「人との縁を結ぶ」「仕事の縁を結ぶ」「交渉・相談事がまとまる」などのご利益を与えてくださる「むすび」を象徴する神様だと言われています。
そのため境内には「おむすび」のモチーフでいっぱい。絵馬はおむすび型でしたし、灯籠の周りにはおむすびの形をした石がぎゅうぎゅうに置いてありました。
もちろん御朱印にもおむすび発見!(書き置き300円)干支のうさぎまで、おむすびになっているのがかわいすぎます。一緒に「むすび石」もいただけたので、良いご縁に恵まれそうな予感です……!
ちなみに、アニメ「からかい上手の高木さん」とコラボした御朱印もあります。作品が好きな方はぜひ。
名称 | 高木神社(たかぎじんじゃ) |
住所 | 東京都墨田区押上2-37-9 |
社務所開閉時間 | 9:00~16:00 |
定休日 | なし |
アクセス | 東武スカイツリーライン:曳舟駅から徒歩約5分 京成押上線:京成曳舟駅から徒歩約7分 東京メトロ半蔵門線、都営浅草線:押上駅から徒歩約7分 |
駐車場 | あり |
公式サイト | https://takagi-jinjya.com/ |
御朱印帳を持って神社・お寺巡りをしよう!
御朱印帳のつかい方からかわいい御朱印の神社まで、まるっと紹介してきました。
筆者自身も御朱印巡りははじめて。その場で書いてもらう御朱印はこの世にひとつしかないという特別感を味わえますし、お気に入りの御朱印帳に思い出を集めていく楽しさもわかりました!
ぜひみなさんも御朱印デビューしてみてはいかがでしょうか。
※本記事は2023年9月20日時点の内容です
この記事を書いた人
下舘鈴音
カラデル編集部
caradel(カラデル)編集部エディター兼ライター。趣味はお笑い鑑賞、自慢は健脚。自分の五感で感じたこと、おもしろいと思ったことを、わかりやすい文章で届けます。