全国にある絶景を見られる峡谷を20カ所紹介します。初心者でものんびり巡れるところから、上級者も楽しめる場所まで幅広くピックアップ。各峡谷の関連スポットも登場するので、ぜひアウトドアレジャーの参考にしてください。
この記事の目次
美しい山の自然を眺め、川のせせらぎを聞きながら散策できる峡谷。外出しやすい気候になる春や秋を中心に、多くの人が訪れるアウトドアスポットです。雪があまり降らない場所なら、年中いつでも足を運べます。
本記事では、自然の美しさを間近で堪能できる日本の峡谷を20カ所ピックアップ。峡谷でのウォーキングに加え、峡谷を巡る船やトロッコ列車、温泉などの情報も紹介します。北海道から九州まで全国の峡谷を厳選しているので、ぜひ参考にしてみてください。
峡谷とは?地形や渓谷との違いを解説
峡谷とは、幅が狭くて底が深い谷のことです。谷底は平らな部分が少なく、断面で見るとアルファベットの「V」に見えることから「V字谷」と呼ばれることもあります。
河川の上流をはじめ、川の水流が激しく川底を削る力が強い場所でよく見られます。峡谷の魅力は切り立った崖や力強い水流、そして周囲の美しい自然。「○○峡」という名称で景勝地として人気の場所も日本各地に存在します。
峡谷とよく似た言葉である「渓谷」との違いは、崖と崖の間に流れる川の幅や深さです。明確な数値で区別されているわけではありませんが、峡谷の方が渓谷よりも川幅が狭く、水深は深いとされています。
多くの峡谷は山あいにあり、なかには経験を積んだ人でないと訪れるのが難しいところも。近年は公共交通機関の発達や遊歩道の整備などにより、初心者や未経験者でも楽しめる場所が増えています。自分のレベルに合ったところを選び、峡谷から見える絶景を堪能しに行きましょう!
神居古潭(北海道)
神居古潭(かむいこたん)は、北海道旭川市にある峡谷です。由来は、アイヌ語で「神の集落」を意味する「カムイコタン」。激しい川の流れの力で舟がよく転覆していたため、アイヌの人々は魔物の仕業だと恐れていたそうです。
峡谷は石狩川の流れによって1億年以上の歳月をかけて形成されており、川の両岸には大きく削られた岸壁が続きます。現在は川の間に吊り橋をかけている箇所もあり、橋の上から峡谷を一望することが可能です。
神居古潭周辺を散策するときは「旧函館本線神居古潭トンネル群」を訪れてみるのもおすすめ。戦前の函館本線は神居古潭の近くを走っており、当時つかわれていたトンネルが現在も残っています。トンネル内は薄暗いので、懐中電灯を持って行くと良いでしょう。
施設名 | 旧函館本線神居古潭トンネル群 |
住所 | 北海道旭川市神居町神居古潭 |
営業時間 | 要確認 |
定休日 | 要確認 |
アクセス | 路線バス(旭川駅より乗車):神居古潭下車 徒歩約10分 道央自動車道:深川ICから車で約15分 |
駐車場 | あり |
公式サイト | https://www.jsce.or.jp/branch/hokkaido/_contents/heritage/36.htm |
天人峡(北海道)
天人峡(てんにんきょう)は、北海道上川郡東川町にある峡谷です。およそ3万年前に発生した巨大噴火をきっかけに、長い年月をかけて形成されました。岸壁が柱のような形に削られているのが特徴で、大雪山国立公園にも含まれています。
見どころは、滝が7段の岩を伝いながら流れる「羽衣の滝」。秋になると周囲の木々が一気に紅葉し、多くのハイキング客を魅了します。ほかにも、岩の上を滝の水が流れる様子が泣いているように見える「涙岩」や、柱状の岸壁が等間隔で並んだ「七福岩」など、名所がたくさんありますよ。
天人峡の近くには天人峡温泉という温泉地があります。山歩きの前日に宿泊したり、ハイキングを終えて疲れた身体を癒したりするのにぴったり。「御やど しきしま荘」は天人峡の川沿いに佇んでおり、食事処からは峡谷を一望できます。
施設名 | 御やど しきしま荘 |
住所 | 北海道上川郡東川町天人峡温泉 |
チェックイン/チェックアウト | 15:00~18:00/~10:00 ※ プランにより異なる |
アクセス | いで湯号(旭川駅より乗車):旭岳源水公園前下車 無料送迎バスで約10分 道央自動車道:旭川北ICから車で約54分 |
駐車場 | 要確認 |
公式サイト | https://www.sikisimasou.jp/ |
鳴子峡(宮城県)
鳴子峡(なるこきょう)は、宮城県大崎市にある峡谷です。大谷川の流れでつくられ、深いところだと100mもの深さがあります。春から夏にかけては青々とした木々、秋は紅葉と、季節ごとの自然の美しさを堪能できるのが魅力です。
鳴子峡の見どころは、峡谷の間をつなぐ回顧橋。橋の上から峡谷を眺めるのも良いですし、遠くから峡谷・橋・山岳を一望するのもおすすめです。タイミングが合えば、橋からは陸羽東線の電車が通る様子も見られますよ。遊歩道が整備されている区間もあるため、初心者も散策しやすいでしょう。
近くには鳴子温泉という温泉地があり、宿泊や日帰り入浴、食事などを楽しめます。「元祖うなぎ湯の宿 ゆさや」は約380年もの歴史がある温泉旅館。国の登録有形文化財に登録されている建物の中で3種類の温泉に入ることが可能です。
施設名 | 元祖うなぎ湯の宿 ゆさや |
住所 | 宮城県大崎市鳴子温泉湯元84 |
チェックイン/チェックアウト | 14:00~17:30/~10:00 |
アクセス | JR陸羽東線:鳴子温泉駅から徒歩約5分 |
駐車場 | 要確認 |
公式サイト | https://www.yusaya.co.jp/ |
小安峡(秋田県)
小安峡(おやすきょう)は、秋田県湯沢市にある峡谷です。皆瀬川の流れが浸食してできた峡谷で、約60mの深さがあります。峡谷の底までは階段があり、底には遊歩道が用意されているため、山歩きに慣れていない方も訪れやすいのが魅力です。
小安峡の見どころは、熱湯と蒸気が噴出している「大噴湯」。谷底の遊歩道では、湯気がモクモクと出ている様子を間近で見られます。耳を澄ませると、シューッ、シューッと熱いお湯と煙が出ている音が聞こえますよ。
熱湯が噴出していることを活かし、小安峡には小安峡温泉という温泉地があります。「旅館 多郎兵衛」では、日中は日帰り入浴も受付中です。小安峡温泉総合案内所では周辺の観光情報や温泉宿の紹介も行っているので、立ち寄ってみるのもおすすめです。
施設名 | 旅館 多郎兵衛 |
住所 | 秋田県湯沢市皆瀬湯元121-5 |
チェックイン/チェックアウト | 14:30/10:00 ※プランにより異なる |
アクセス | JR奥羽本線:湯沢駅から送迎・こまちシャトル・レンタカーなどで約45分 湯沢横手道路:須川IC・湯沢IC・十文字ICから車で約40分 |
駐車場 | あり(30台) |
公式サイト | https://www.tarobee.com/ |
施設名 | 小安峡温泉総合案内所 |
住所 | 秋田県湯沢市皆瀬字湯元5-1 |
営業時間 | 9:00~17:00 |
定休日 | 要確認 |
アクセス | 湯沢横手道路:湯沢ICから車で約40分 |
駐車場 | あり |
公式サイト | https://akitayuzawa.jp/midokoro0321.html |
竜神峡(茨城県)
竜神峡(りゅうじんきょう)は、茨城県常陸太田市にある峡谷です。竜神川の流れによって形成された峡谷で、数十kmもの原生林を貫くように位置しています。太古からの自然を現代まで残しており、季節の草花やバードウォッチングなどを楽しめます。
竜神峡には長さ375mの竜神大吊橋が架けられており、峡谷の景色を一望することが可能です。橋には床が透明になっているのぞき窓を3カ所設置しているため、峡谷の深さを体感できますよ。深いところだと、水面から100mもの距離があります。
よりスリルを堪能したいときは、竜神バンジーも要チェック。高さ100m地点から、竜神峡の底へ向かって一直線に飛び降りるアクティビティです。毎年1万人以上がジャンプしており、竜神峡の目玉と言えます。とても人気があるので、事前に予約しておくと良いでしょう。
施設名 | 竜神バンジー |
住所 | 茨城県常陸太田市天下野町2133-6 |
営業時間 | 9:00~17:30(最終受付 16:30) ※ 冬季の最終受付は16:00 |
定休日 | 通年営業 ※ 定休日は変動するため運営に確認 |
アクセス | JR水郡線:常陸太田駅からタクシーで約35分 路線バス(常陸太田駅より乗車):竜神大吊橋下車 徒歩約1分 常磐自動車道:那珂ICから車で約50分 |
駐車場 | あり(竜神大吊橋駐車場を利用) |
公式サイト | https://www.bungyjapan.com/ryujin/ |
瀬戸合峡(栃木県)
瀬戸合峡(せとあいきょう)は、栃木県日光市にある峡谷です。凝灰岩の浸食によってつくられ、深さ100mの岸壁がおよそ2km続きます。瀬戸合峡の近くを旧県道23号線が通っており、ドライブしながら景色を堪能できます。
瀬戸合峡を訪れるなら、峡谷の間にかけられた「渡らっしゃい吊橋」も必見。吊り橋の上から切り立った崖と奥深くを流れる鬼怒川を眺められます。吊り橋の近くには谷底へ向かう階段もあるので、行きは底を経由して、帰りに吊り橋を通るのもおすすめです。
渡らっしゃい吊橋のすぐ近くには川俣ダムがあり、高さ117mのコンクリートの壁でせき止められている水を間近で見られます。ダムに貯められている膨大な水量と、水の圧力に耐えられる壁を作った人々の技術力に圧倒されるでしょう。
施設名 | 川俣ダム |
住所 | 栃木県日光市川俣646-1 |
営業時間 | 要確認 |
定休日 | 要確認 |
アクセス | 日光宇都宮道路:日光ICから車で約53分 |
駐車場 | 要確認 |
公式サイト | https://www.ktr.mlit.go.jp/kinudamu/kinudamu_index004.html |
清津峡(新潟県)
清津峡(きよつきょう)は、新潟県十日町市にある峡谷。日本三大峡谷のひとつともいわれており、エメラルドグリーンの水流と柱状に削られた岸壁が特徴です。1,500万年前の海底火山の噴火や700万年前のマグマの流入などを経て、現在のような複雑な地形がつくられました。
清津峡入口のバス停から清津峡渓谷トンネルまでは片道約2kmの道のりで、初心者でも歩きやすいのが魅力。人の顔に見える「顔面岩」を探したり、清津峡を流れる水の音に耳を傾けたりしていたら、あっという間に到着します。道幅が狭いところもあるので、安全に気を付けながら散策しましょう。
約2kmのコースを抜けた後には、「清津峡渓谷トンネル」という観光名所があります。谷底近くに設けられたトンネルの中から、峡谷を眺められる眺望スポットです。トンネルの近くにはカフェもあるため、途中で休憩を挟むことも可能です。
施設名 | 清津峡渓谷トンネル |
住所 | 新潟県十日町市小出癸2119-2 |
営業時間 | 3月~11月 8:30~17:00(最終受付 16:30) 12月~2月 9:00~16:00(最終受付 15:30) |
定休日 | なし ※ 冬季は降雪・積雪状況による臨時休坑あり |
アクセス | 南越後観光バス(越後湯沢駅より乗車):清津峡入口下車 徒歩約30分 関越自動車道:塩沢・石打ICから車で約25分 |
駐車場 | あり(乗用車約155台・大型車7台) |
公式サイト | https://nakasato-kiyotsu.com/ |
黒部峡谷(富山県)
黒部峡谷(くろべきょうこく)は、富山県黒部市にある巨大な峡谷です。北アルプスの隆起や黒部川による浸食を受けて形成され、深いところだと約2,000mもの深さがあります。1934年に中部山岳国立公園に指定され、戦前から豊かな自然が残る場所として認められていました。
黒部峡谷は豪雪地帯に位置していることもあり、水量が多いのが特徴。平均36度の傾斜から、どんどん流れてくる水流は迫力満点です。急勾配のため、歩くときはある程度経験を積んでからにすることをおすすめします。
徒歩で散策するのは経験者向けの黒部峡谷ですが、トロッコ列車が運行しており、初心者の方も車窓から峡谷を間近で眺められます。トロッコ列車は定員が設けられているため、事前に予約しておくと良いでしょう。
黒部峡谷を訪れるときは、黒部ダムの見学も外せません。黒部ダムはえん堤の高さが日本一大きいダムとして知られており、その高さは186m。6月末から10月中旬にかけては観光放水を実施しているため、ダムから水が放たれる様子が見られますよ。
令和7年以降、黒部ダムと黒部峡谷鉄道「欅平駅」を結ぶ「黒部宇奈月キャニオンルート」の開通計画もあり、より黒部峡谷からアクセスしやすくなるでしょう。
施設名 | 黒部ダム |
住所 | 富山県中新川郡立山町芦峅寺 |
営業時間 | 要確認 |
定休日 | 要確認 |
アクセス | 【富山側(立山)から入る場合】 立山駅からケーブルカー等を乗り継いで黒部湖駅へ(所要時間約3時間30分) →黒部ケーブルカー:黒部湖駅下車 徒歩約5分 【長野側(信濃大町)から入る場合】 信濃大町駅から路線バス/タクシーで扇沢駅へ(所要時間約40分) →関電トンネル電気バス(扇沢駅より乗車):黒部ダム下車 徒歩約5分 |
駐車場 | あり(無料約230台・有料普通車350台) ※ 扇沢駅周辺の駐車場 |
公式サイト | https://www.kurobe-dam.com/ |
昇仙峡(山梨県)
昇仙峡(しょうせんきょう)は、山梨県甲府市にある峡谷です。豊かな水の流れが花崗岩を削ったことで形成され、断崖・奇岩・奇石があちこちで見られます。峡谷沿いには遊歩道や道路が整備されており、初めて峡谷を歩く方も散策しやすいのが魅力です。
峡谷には、高さ約180mの断崖「覚円峰(かくえんぽう)」や、落差30mの「仙娥滝(せんがたき)」などさまざまな見どころがあります。ロープウェイも運行しているので、谷底を歩いた後は高い場所から峡谷を眺めてみてください。
自然を満喫する以外にもさまざまな体験ができるスポットが充実。宝石の研磨体験ができる「昇仙峡物語 円右衛門伝承館」や、山梨県で作られたワインの試飲・販売を実施している「山梨ワイン王国 仙娥滝店」などがあります。飲食店も営業しているので、ご当地グルメのほうとうを食べるのもおすすめです。
施設名 | 昇仙峡物語 円右衛門伝承館 |
住所 | 山梨県甲府市猪狩町385-1 |
営業時間 | 9:00~17:00 |
定休日 | 年中無休 |
アクセス | 昇仙峡ロープウェイ:仙娥滝駅から徒歩約3分 |
駐車場 | 要確認 |
公式サイト | https://www.eigado.com/%E6%98%87%E4%BB%99%E5%B3%A1%E7%89%A9%E8%AA%9E-%E5%86%86%E5%8F%B3%E8%A1%9B%E9%96%80%E4%BC%9D%E6%89%BF%E9%A4%A8/ |
施設名 | 山梨ワイン王国 仙娥滝店 |
住所 | 山梨県甲府市猪狩町1338 |
営業時間 | 9:00~17:00 |
定休日 | 年中無休 |
アクセス | JR各線:甲府駅からタクシーで約40分 路線バス(甲府駅より乗車):昇仙峡滝上下車 徒歩約3分 中央自動車道:甲府昭和ICから車で約40分 |
駐車場 | なし ※ 市営駐車場もしくは本店駐車場を利用 |
公式サイト | https://winekingdom.net/ |
天龍峡(長野県)
天龍峡(てんりゅうきょう)は、長野県飯田市にある峡谷です。天竜川の水流によって浸食されたことで形成され、距離は約2kmあります。変わった形の岩肌をカエデや桜が彩り、季節ごとの美しい景色を見られるのが魅力です。1時間ほどで天龍峡を一周できる遊歩道が整備されているため、未経験者も歩きやすいでしょう。
天龍峡では渓谷を進む和船が運行しており、徒歩だと見に行くのが難しい景色をすぐ近くで眺められます。大自然を間近に感じ、身も心もリフレッシュできますよ。
天龍峡を訪れるときは、農園で果物狩りをするのもおすすめ。長野県は、青森県に次いで全国2位のりんごの産地です。天龍峡農園は天竜峡駅から徒歩圏内にあり、天龍峡を訪れるときの旅行プランに組み込みやすいスポットです。
施設名 | 天龍峡農園 |
住所 | 長野県飯田市龍江7585 |
営業時間 | 要確認 |
定休日 | 要確認 |
アクセス | JR飯田線:天竜峡駅から徒歩約18分 三遠南信自動車道:千代ICから車で約4分 |
駐車場 | あり |
公式サイト | https://tenryukyofarm.com/ |
恵那峡(岐阜県)
恵那峡(えなきょう)は岐阜県恵那市にある峡谷です。大井ダムのすぐ近くに位置しています。ダムの建設によって景観が損なわれる峡谷もあるなかで、恵那峡は人工物と自然がうまく融合しているのが特徴。変わった形の岩が多く、「屏風岩」「鏡岩」「軍艦岩」などさまざまな見どころがあります。
恵那峡の岩を鑑賞するときは、遊覧船に乗船するのがおすすめ。船内ではアナウンスが流れるため、解説を聞いて知識を深めながら恵那峡を堪能できます。
子ども連れの方は、恵那峡のすぐ近くにある遊園地「恵那峡ワンダーランド」も要チェック。観覧車やジェットコースター、メリーゴーラウンドなど、子どもが喜ぶアトラクションが充実していますよ。
施設名 | 恵那峡ワンダーランド |
住所 | 岐阜県中津川市蛭川5735-209 |
営業時間 | 平日・土曜日・日曜日・祝日・春休み期間 10:00~17:00 GW期間・夏休み期間 9:00~17:00(GW期間は一部変更の可能性あり) お盆期間 9:00~18:00 11月 10:00~16:30 12月 10:00~16:00 |
定休日 | 毎週火曜日、水曜日 冬季休園(2024年12月23日~2025年3月予定) 12月の平日 ※ GW・春休み・夏休み・SW・祝日は営業 |
アクセス | 中央自動車道:恵那ICから車で約8分 |
駐車場 | あり |
公式サイト | https://enakyo-wonderland.jp/ |
保津峡(京都府)
保津峡(ほづきょう)は、京都府京都市・亀岡市にある峡谷です。峡谷の間を流れる保津川の浸食作用によって形成され、長さは約16kmあります。断崖絶壁を縫うように流れる保津川の水流は迫力があり、京都府内でも大人気のレジャースポットです。
保津峡の景観をじっくり堪能するなら、トロッコ列車に乗車するのがおすすめ。保津川に沿うように線路が敷かれており、峡谷を近くで見ながら京都市から亀岡市まで移動できます。亀岡市側には川下りの乗船場があるので、帰りは船に乗ってさまざまな角度から保津峡を眺めるのも良いでしょう。
保津峡の下流側には、京都の一大観光地である嵐山エリアがすぐ近くにあります。船を降りた後は、世界遺産に登録されている天龍寺を訪れたり、京都グルメを食べ歩いたりするのもおすすめです。
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施設名 | 天龍寺 |
住所 | 京都府京都市右京区嵯峨天龍寺芒ノ馬場町68 |
開門時間 | 庭園 8:30~17:00(受付終了 16:50) 諸堂 8:30~16:45(受付終了 16:30) 法堂 9:00~16:30(受付終了 16:20) |
定休日 | 諸堂 2024年4月2日12:30以降、10月29日・30日など 法堂 平日 ※ 法堂は土曜日・日曜日・祝日のみ公開、春夏秋は毎日公開あり ※ 法堂参拝休止日は2024年1月3日、2月3日、10月28日~30日、12月31日~2025年1月2日など |
アクセス | 京福電気鉄道嵐山線:嵐山駅から徒歩すぐ JR嵯峨野線:嵯峨嵐山駅から徒歩約13分 阪急電鉄嵐山線:嵐山駅から徒歩約15分 路線バス(三条駅より乗車):嵐山天龍寺前下車 徒歩すぐ 路線バス(京都駅より乗車):嵐山天龍寺前下車 徒歩すぐ 路線バス(神宮丸太町駅より乗車):嵐山天龍寺前下車 徒歩すぐ |
駐車場 | あり(100台) |
公式サイト | https://www.tenryuji.com/ |
立雲峡(兵庫県)
立雲峡(りつうんきょう)は、兵庫県朝来市にある峡谷です。朝来山の中腹に位置しており、上部で「おおなる池」や「竜神の滝」が見られるほか、展望台から竹田の城下町を眺めたりできます。兵庫県の桜の名所としても知られており、春は「立雲峡桜まつり」が開催されています。
立雲峡の見どころは、雲海の中から現れる竹田城跡の景色です。「天空の城」とも呼ばれており、特に雲海が発生しやすい10月・11月は見物客が大勢訪れます。雲海が見られる時間は夜明けから8時頃までのため、懐中電灯を持って登ることをおすすめします。
立雲峡から竹田城を見た後は、実際に竹田城跡まで行ってどのような場所なのか散策したり、山城の郷で地元産の野菜や但馬牛をつかった料理をいただいたりするのも良いでしょう。
施設名 | 竹田城跡 |
住所 | 兵庫県朝来市和田山町竹田古城山169 |
営業時間 | 3月1日~5月末 8:00~18:00(最終登城 17:30) 6月1日~9月中旬 6:00~18:00(最終登城 17:30) 9月中旬~12月初旬 5:00~17:00(最終登城 16:30) 12月初旬~翌年1月3日 10:00~15:00(最終登城 14:30) |
定休日 | 1月4日~2月末 ※ 悪天候時の入城規制あり |
アクセス | JR播但線:竹田駅から徒歩約60分 ※ タクシー利用の場合は中腹駐車場から徒歩約20分 天空バス(竹田駅より乗車):竹田城跡下車 徒歩約20分 |
駐車場 | あり |
公式サイト | https://www.city.asago.hyogo.jp/site/takeda/ |
施設名 | 山城の郷 |
住所 | 兵庫県朝来市和田山町殿13-1 |
営業時間 | 11:00~15:00(土日祝は16:00まで営業) ※ 11月の土日祝は7:00~9:30の朝食営業あり |
定休日 | 1~2月の毎週火曜日 10月第2日曜日 ※ 祝日の場合は営業 |
アクセス | JR播但線:竹田駅からバス・タクシーで約10分 北近畿豊岡自動車道・播但連絡道路:和田山ICから車で約10分 |
駐車場 | あり(乗用車110台・大型車10台) |
公式サイト | https://www.city.asago.hyogo.jp/soshiki/24/6725.html |
瀞峡(和歌山県・三重県・奈良県)
瀞峡(どろきょう)は、和歌山県・三重県・奈良県の3県にまたがる大きな峡谷です。上流から下流にかけて「奥瀞」「上瀞」「下瀞」の3つに分けられ、特に「下瀞」は「瀞八丁(どろはっちょう)」の名称で親しまれています。
見どころは、コバルトブルーの水と高さ20~50mの巨大な岩石。遊歩道が設けられていない場所もたくさんあるため、船に乗って峡谷を眺めるのが一般的です。車道が整備されるまでは地元民の交通路として使われていた峡谷の川を、当時の人になった気分で巡ってみましょう。
峡谷沿いにはいたるところで宿泊施設が営業しており、部屋から瀞峡を眺められるところもあります。「入鹿温泉ホテル瀞流荘」は瀞峡のすぐ近くに位置しており、トロッコ電車と同じ線路上を走るレールマウンテンバイクの体験もできるおすすめの宿です。
※ レールマウンテンバイクとトロッコ電車について、坑道を含めた施設の安全点検のため運休中。詳細は公式サイトをご確認ください。
施設名 | 入鹿温泉ホテル瀞流荘 |
住所 | 三重県熊野市紀和町小川口158 |
チェックイン/チェックアウト | 15:00~21:00/~10:00 ※ プランにより異なる |
アクセス | JR紀勢本線:熊野市駅から送迎車で約40分 JR紀勢本線:新宮駅から送迎車で約50分 路線バス(熊野市駅より乗車):瀞流荘下車 徒歩約1分 熊野尾鷲道路:熊野大泊ICから車で約35分 ※ 送迎車は要予約 |
駐車場 | 要確認 |
公式サイト | https://seiryusou.com/ |
三段峡(広島県)
三段峡(さんだんきょう)は、広島県山県郡安芸太田町にある全長16kmの峡谷です。ハイキングコースには、体力が心配な方でも挑戦しやすい片道10分コース、初心者でも歩ける往復2時間コース、丸1日かけて歩く4~5時間コースなど幅広い選択肢を用意しています。
山水画のような風情を感じられる「姉妹滝」、絶壁と原生林の間を流れる川の景色が美しい「黒淵」など見どころが点在しており、短距離の散策でも峡谷の景色を楽しめるのが魅力です。ガイドツアーも実施しているので、自分たちに合ったコースを選んでみましょう。
三段峡周辺の自然を満喫したいときは、三段峡から車で約30分のところにある「恐羅漢エコロジーキャンプ場」を利用するのもおすすめです。
施設名 | 恐羅漢エコロジーキャンプ場 |
住所 | 広島県山県郡安芸太田町大字横川740-1 |
チェックイン/チェックアウト | 土曜日・繁忙期 14:00~19:00/~12:00 上記以外 14:00~17:00/~12:00 |
営業期間 | 4月22日~11月5日(期間中無休) |
アクセス | 中国自動車道:戸河内ICから車で約35分 |
駐車場 | あり(1,700台) |
公式サイト | https://www.osorakan.co.jp/summer/ |
長門峡(山口県)
長門峡(ちょうもんきょう)は、山口県萩市から山口市にまたがる峡谷です。長さ約12kmの峡谷で、山口の紅葉の名所として知られています。うち約5kmは遊歩道が整備されており、山歩きに慣れていない方でも気軽にウォーキングに挑戦できます。
長門峡の見どころは、川の急流をまたぐようにかかっている「紅葉橋」です。秋は特に美しく、赤く塗られた橋が紅葉に包まれる景色は幻想的。遊歩道がある場所はいたるところに見どころがあり、端から端まで景色を楽しみながら散策することが可能です。
遊歩道を歩いた後は「もみじ茶屋」でひと休みするのもおすすめ。茅葺き屋根が特徴的な食堂で、天ぷらや生姜焼き、ぞうすいなどを味わえます。
施設名 | もみじ茶屋 |
住所 | 山口県山口市阿東篠目437-1 |
営業時間 | 要確認 |
定休日 | 要確認 |
アクセス | JR山口線:長門峡駅から徒歩約17分 |
駐車場 | 要確認 |
公式サイト | なし |
大歩危・小歩危(徳島県)
大歩危・小歩危(おおぼけ・こぼけ)は、徳島県三好市にある峡谷です。およそ2億年の月日をかけて形成され、長さは約8km。硬い岩が水で削られて現在のような景観をつくっており、巨大な彫刻が迫りくるような迫力があります。
JR土讃線の大歩危駅から小歩危駅にかけては遊歩道が整備されており、峡谷の景色をじっくり眺めながら散策することが可能です。大歩危・小歩危の迫力をより間近で堪能するなら、遊覧船に乗るのも良いでしょう。電車の車窓からも景色が見られるので、お好みの方法を選んでみてください。
「小歩危展望台」は、小歩危の景色を上から見下ろせるビュースポット。天気が良いと山の奥まで見渡せるので、時間に余裕があるときは足を運んでみるのもおすすめです。
施設名 | 小歩危展望台 |
住所 | 徳島県三好市山城町重実100-1 |
営業時間 | 要確認 |
定休日 | 無休 |
アクセス | JR土讃線:小歩危駅から徒歩約46分 |
駐車場 | 要確認 |
関連サイト | https://miyoshi-tourism.jp/spot/kobokeview/(三好市公式観光サイト) |
由布川峡谷(大分県)
由布川峡谷(ゆふがわきょうこく)は、大分県由布市にある峡谷です。幅は広くて8m、狭いと4m程しかなく、鋭いV字型なのが特徴。浸食に弱い凝灰岩でできており、断崖からは40以上の滝が流れ落ちています。
見どころは、苔で覆われた岩場の間から流れる滝です。階段を降りて谷底の水辺を散策するほか、軽量ボートで岩場を巡る「パックラフトツアー」、ガイドと一緒に行くトレッキングツアーなど、さまざまなアクティビティを用意しています。
由布川峡谷は湯布院温泉に近く、峡谷を歩いた後は温泉でまったりできるのも魅力のひとつ。由布川峡谷から車で約7分とアクセスしやすい場所にある、「湯布院温泉郷 グランピング COMOREBI (コモレビ)」は要チェックです。
関連記事:【2024年最新】湯布院でおすすめの日帰り温泉10選!
施設名 | 湯布院温泉郷 グランピング COMOREBI (コモレビ) |
住所 | 大分県由布市挾間町時松105 |
チェックイン/チェックアウト | 15:00(最終チェックイン19:00)~10:00 |
アクセス | JR久大本線:向之原駅からタクシーで約15分 東九州自動車道:別府ICから車で約20分 大分自動車道:湯布岳スマートICから車で約25分 東九州自動車道:大分ICから車で約25分 ※ 平日限定で由布院駅からの送迎車も運行(送迎付きプランの予約が必要) |
駐車場 | あり(約20台) |
公式サイト | https://comorebi-camp.jp/ |
高千穂峡(宮崎県)
高千穂峡(たかちほきょう)は、宮崎県西臼杵郡高千穂町にある峡谷です。阿蘇山の噴火によって形成され、平均80m、場所によっては100mもの深さがあります。1934年に国の名勝と天然記念物に指定され、現在も多くの観光客を魅了しています。
高千穂峡の見どころは、高さ約17mの滝が川に降り注ぐ様子を見られる「真名井の滝」。貸しボートに乗ると、滝のすぐそばまで近寄れますよ。
高千穂峡は地元の神話にも登場するほど重要な場所で、近くには神社が点在しています。高千穂神社は約1,900年前に創建され、高千穂郷八十八社の総社にも指定されている神社。峡谷の散策と合わせて、パワースポット巡りをするのもおすすめです。
施設名 | 高千穂神社 |
住所 | 宮崎県西臼杵郡高千穂町大字三田井1037 |
開門時間 | 要確認 |
定休日 | 要確認 |
アクセス | 路線バス(延岡駅より乗車):高千穂バスセンター下車 徒歩約15分 |
駐車場 | あり(約100台) |
公式サイト | なし |
白谷雲水峡(鹿児島県)
白谷雲水峡(しらたにうんすいきょう)は、鹿児島県の屋久島にある峡谷です。1979年に「人と森林のふれあいの場」として選定され、自然と間近で触れ合える体制を整えているのが特徴。散策コースは60分・3時間・6時間の3種類を用意しており、自分の体力や熟練度をもとに歩くコースを選べます。
白谷雲水峡の見どころは、苔に覆われた木々と、樹齢1,000年を超えるものもある巨大な屋久杉です。どこに目を向けても緑がいっぱいで、自然のマイナスイオンを全身に浴びられます。屋久杉は見上げるほど背が高く、生命の力強さを感じられるでしょう。
白谷雲水峡の入口付近には宿泊施設がいくつも営業しており、朝から峡谷を散策するときに便利です。特に「THE HOTEL YAKUSHIMA Ocean & Forest」は宮之浦港から近く、部屋からはオーシャンビューを楽しめます。
施設名 | THE HOTEL YAKUSHIMA Ocean & Forest |
住所 | 鹿児島県熊毛郡屋久島町宮之浦1208-9 |
チェックイン/チェックアウト | 15:00/10:00 |
アクセス | フェリー(安房港/指宿港/鹿児島港/口永良部港/西之表港より乗船):宮之浦港から徒歩約5分 路線バス(安房港/屋久島空港より乗車):宮之浦港下車 徒歩約5分 |
駐車場 | あり |
公式サイト | https://www.hotel-yakushima.com/ |
峡谷で自然美を堪能!事前準備をしっかり整えてから訪れよう
日本には、自然美を堪能できる峡谷があちこちにあります。自然の力で削られた大迫力の岸壁、高さ数十mから流れ落ちる滝、険しい岩肌を包む青々とした自然など、見どころは盛りだくさん。なかには近くに宿泊施設がある峡谷や、トロッコ列車が運行しているところもあり、思い思いの過ごし方で美しい景色を鑑賞できます。
初心者向けのところもありますが、整備されているからと言って軽装は禁物。服装や持ち物、当日に通るルートなどを事前に確認し、準備を万全に整えたうえで峡谷でのレジャーを楽しみましょう!
※本記事は2024年8月20日時点の内容です。