公開日:2023年09月08日
東京・関東でわんこそばが食べられるお店はどこ?すべてに行ってきた!
「わんこそば」。小さいお椀に盛られた少量の蕎麦を、次々に食べていく岩手(盛岡、花巻、一関など)の名物お蕎麦。本記事では、東京都内と神奈川で「わんこそば」が食べられるお店、神奈川県・東白楽の「たち花」、東京都・新宿の「くるくるわんこ」をご紹介。実際に行った模様とわんこそばの楽しみ方もお伝えします!
この記事の目次
わんこそばとは
わんこそばの原形は、「そば振る舞い」という岩手県の南部地方のおもてなしと言われています。ひと口サイズの蕎麦を食べたらすぐ店員さんがお椀にまたお蕎麦を入れる。これをお腹いっぱいになるまで続けるのが、わんこそば。
お蕎麦をお椀に入れる際の、店員さんの「はい、じゃんじゃん」「はい、どんどん」という掛け声もわんこそばの名物です。
わんこそばの楽しみ方&テクニック
楽しめる2つのポイント
わんこそばと一言で言っても、お蕎麦をたくさん食べる以外にも楽しみ方がいろいろ。たとえば、
1:過去の記録保持者への挑戦
女性の平均が何杯、男性が何杯とあったりお店が決めている数があったりするので、目標を設定して超えたときの達成感が味わえます。
2:終了タイミングで訪れる攻防戦
わんこそばは、自分でお椀にフタをしておしまい。お腹いっぱいでも、フタを閉め忘れてもう一杯いれられるという攻防も魅力。
たくさん食べるための5つのテクニック
1:お腹を押さえつけない服装にする
食べていくと胃が膨らんできます。女性も男性も、ベルトなどで調整できるズボンなどの服装が良いでしょう。
2:食べる前の絶食はNG
わんこそばを食べる前まで、絶食してお腹を空かせておくのはNG。4時間前までにシュークリームやヨーグルトなどの軽食を取っておく方が胃が膨れやすくなり良いようです。
3:蕎麦は、できるだけ噛まずに飲む
噛むと満腹中枢を刺激して、まだ胃に入るのにお腹いっぱいになったと思ってしまうからだそう。噛む回数を少なくするイメージです。無理に飲み込む必要はありません。
4:蕎麦つゆは飲まない、こまめに捨てる
麺がすぐほどけるようにするためなど、お椀の蕎麦には少量のつゆが入っています。1杯は少量ですが、たくさん食べるとかなりの量になります。できるだけ飲まずに、テンポよく捨てていきましょう。
5:開始15~20分までが勝負
食事を始めて15~20分で、満腹中枢を刺激すると言われています。刺激されるとお腹いっぱいになった気がしてきます。脳が気が付かないうちにかきこむスピードが重要です。
ここからは、関東で2件しかない「わんこそばが食べられるお店」を紹介します。
わんこそば たち花(神奈川県横浜市)
東横線、東白楽駅から徒歩約1分の住宅街の一角に佇む「わんこそば たち花」。岩手県出身の先代が故郷の味を知ってもらいたいと店を構えたのが、いまから約半世紀も前のことです。
たち花のわんこそばは、盛岡スタイル。1グループに1名の店員さんが付いて、わんこそばの対応をしてくれます。
訪れたときは、平日の月曜日の13時過ぎ。数組のお客さんがすでにわんこそばで楽しんでいました。筆者もお腹を空かせて訪れているので、準備は万端。「本日のおすすめ」として書いてあったメゴチの天ぷらに惹かれつつ、予約させていただいたわんこそばをお願いしました。
お蕎麦だけではないおいしそうなおかずも並ぶ
たち花のわんこそばは、大人税込3,300円でお蕎麦以外に、おかずも薬味もついています。おかずは海老と茄子の天ぷら、卵焼き、山菜、なめこと大根おろし、海苔、わさび、漬物など、薬味は、ネギ、かつお節、練り七味、クルミ。お蕎麦と相性抜群のラインアップです。ちなみにネギだけおかわりできるそうですよ。
お蕎麦15杯で、もり蕎麦1枚相当だそう。男性の平均は80杯、女性は60杯。男性は100杯、女性は80杯食べたら、お店の歴代記録ノートに名前が記帳できるのと、岩手の民芸品がもらえます。
なんと、たち花では制限時間がないんです。でもその代わり、下記の注意点があります。
・スタートしたらトイレは行けない
・途中で休むことはできない
エプロンを付けて、準備ができたら店員さんから上記の注意点を含めたルールの説明がはじまります。お腹いっぱいの合図は、お椀のフタをしめること。この攻防がわんこそばの楽しみのひとつとも言えますね。
はいじゃんじゃん、はいどんどん、リズミカルな掛け声
15のお椀が乗った大きなお盆をもった店員さんが、リズミカルに「はい、じゃんじゃん」「はい、どんどん」「よいしょ!」と掛け声と一緒に、筆者の持つお椀にお蕎麦を入れてきます。
「汁はなるべく、奥のお椀に捨ててね」「大根おろしは消化を助けますよ」「天ぷらもおいしいですよ、揚げたてですよ」。お蕎麦だけに集中したかったですが、お腹が減っている人間の心にすごい刺さるセールストーク。言われるがままに天ぷらも食べ、お椀の中に山菜を入れて小さな山菜そばを作って楽しんで……。そうこうしていたら60杯を過ぎたところでお腹いっぱいに。
お腹いっぱいになるにつれて眠くなっている自分を発見。「子どもか!」と思いつつ、店員さんのリズミカルな掛け声につられて80杯に。
「もうやめておきます……」と、か細く伝えると、店員さんは「あら~まだまだいけそうなのにあと20杯で100ですよ~」と。迷いましたが、おかずも美味しく食べたいのでやっぱりストップ。
複数人で訪れた際のお椀の個数のカウントは、写真にあるおはじきで数えます。1枚につき5杯。
ちなみに、この記事を書いている時点の最高記録が705杯!もり蕎麦47枚相当。1杯だいたい10グラムということなので、7キロ⁉すごい……。
女性同士で挑戦する方も多いそう。ぜひ最高記録とまでは言いません、記念品GETを目指してください。
店舗名 | わんこそば たち花(たちばな) |
住所 | 神奈川県横浜市神奈川区白楽5-13 |
営業時間 | 11:30~20:00 |
定休日 | なし(1月1日、2日休み) |
アクセス | 東急東横線:東白楽駅から徒歩約1分 |
駐車場 | 1台 ※要確認 |
予約 | 可 ※わんこそばの場合は人数に関わらず要予約 |
公式サイト | https://tatibana.net/sub-wanko/ |
回転わんこそば くるくるわんこ(東京都新宿区)
東京都内ではおそらく唯一、わんこそばを体験できるお店「回転わんこそば くるくるわんこ」。新宿駅から徒歩圏内にあり、夜の21時まで空いているので、夕食どきに挑戦できるのもうれしい。
くるくるわんこの気になる料金は、大人税込3,300円。制限時間は40分となっています。
お蕎麦が入ったお椀が回転寿司のように流れる
くるくるわんこのわんこそばのシステムは、岩手県一関地方の盛り出し式。盛り出し式は、店員さんはつかず、お蕎麦が入ったお椀がお盆でたくさん運ばれてくるので、自ら取って食べる形式です。自分のペースで食べられるのがポイント。
これがくるくるわんこでは、回転寿司のスタイルで、回ってくるお蕎麦の入ったお椀を自分自身でとって食べていきます。店内には椅子が設置されておらず、立ちながら食べるスタイルです。
くるくるわんこでやってはいけないことは、
・途中でトイレに行くこと
・お椀を一度に何杯も取ること
・お椀をレーンに戻すこと
・レーンのお椀から直接食べること
挑戦したのは、カラデル編集部のライター下舘。取材で1日にパフェを食べ歩く(お酒との相性も抜群! 東京都内で「夜パフェ」が楽しめるお店5選)など、食べることが好きな女性です。
基本の薬味は、ねぎ、生姜、わさび。オプションで、きざみのり、大根おろし、七味など、各税込100円で注文できます。
店員さんの「3.2.1 スタート!」の掛け声と共にスタートです。時間は、席のストップウォッチで計ります。
20杯分のお椀も⁉楽しいゲーム性
回転レールに流れるお椀を自分でとって、手元のお椀へ。15杯でもり蕎麦1枚相当だそう。
ただ、くるくるわんこの特徴はゲーム性。回転レールにはフタが閉まっているお椀があり、中身は麺の量がランダムになっているというスリリングなもの。少なくても多くても1杯としてカウントされます。
しかも、店員さんが途中で食べたお椀の数やもっと食べるためのテクニックを教えてくれるマイクパフォーマンスがあり、ひとりでもわんこそばが楽しめます。
体験取材したライター下舘は、20杯分が入ったお椀をとってしまったため、お椀の数が伸びず69杯でフィニッシュ。「立ち食いスタイルが奏功したのか、意外にも食べられました。店員さんのマイクパフォーマンスが楽しかった。1杯20杯分のおそばが悔やまれる、これカウントしたら90杯はいってたのに~」とのこと。さすがはカラデル編集部ライター、胃の底が見えません。
女性の平均は90~100杯、男性は110~120杯だそう。100杯を超えて食べるとお店オリジナルのステッカーがもらえるそうなので、ぜひ挑戦してみましょう。
店舗名 | 回転わんこそば くるくるわんこ 新宿区歌舞伎町店 |
住所 | 東京都新宿区歌舞伎町1-22-9 Jゴールドビル5F |
営業時間 | 12:00~21:00 |
定休日 | なし |
アクセス | 各線:新宿駅から徒歩約5分 西武新宿線:西武新宿駅から徒歩約2分 |
駐車場 | なし |
予約 | 可 |
公式サイト | http://kurukuru-wanko.com/ |
実は、わんこそばが食べられるお店は少ない
東京都内でわんこそばを食べられるところを探しましたが、見つけられたのが「くるくるわんこ」の1店だけ。都内近郊に広げて、神奈川の東白楽にある老舗の「わんこそば たち花」が当たっただけでした。
そんなわんこそばが体験できる希少なお店のため、両店ともに土日祝はかなりの混みよう。最低でも一週間前などからの予約をおすすめします。
※本記事は2023年9月7日時点の内容です
この記事を書いた人
吉田ふとし
カラデル編集部
caradel(カラデル)編集部エディター兼ライター。東京生まれ東京育ち。パワースポット巡りやマンガ、お酒、旅行が趣味で特に国内の温泉地や旅館が大好き。みなさんが体験したくなる情報を、温度感高くお届けいたします。