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石神井公園・大泉学園のロマンあふれる老舗銭湯3軒。心も体もあったまる

最近、街のお風呂屋さんに行っているだろうか。「熱い湯はクセになる!」とは、『たつの湯』ご主人の弁。練馬には、個性豊かな老舗銭湯がまだまだある。日頃の疲れを癒やしに、熱い湯に浸かりに行ってみよう。

『豊宏湯』地元の人が足しげく通う笑顔のたえないお風呂屋さん[石神井公園]

ペンキ絵。井戸水を用い、薪で炊いている。

ペンキ絵。井戸水を用い、薪で炊いている。

「お客さんに『気持ち良かった』『いい気分転換になった』と言ってもらえることが、何よりの喜び」と3代目・村山晃一さんの妻・廣美さんはほほえむ。2人が家業を継いで30年。薪炊きなど裏方に徹する晃一さん、毎日番台に上がって気さくに接客する廣美さん。「将来的に煙突はなくなるかもしれませんが、銭湯はずっと続けますよ」と晃一さん。

脱衣所にはいつも緑。「お客さんに喜んでもらいたいから」と廣美さん。

脱衣所にはいつも緑。「お客さんに喜んでもらいたいから」と廣美さん。

年代物のお釜ドライヤーやマッサージ機、アントニオ猪木のサインなどが、レトロ感を高める。

年代物のお釜ドライヤーやマッサージ機、アントニオ猪木のサインなどが、レトロ感を高める。

商店街から少しはずれた路地裏にある。後方には煙突。

商店街から少しはずれた路地裏にある。後方には煙突。

『豊宏湯』店舗詳細

豊宏湯(とよひろゆ)
住所:東京都練馬区石神井町3-14-8/営業時間:15:30~23:00/定休日:水・木/アクセス:西武鉄道池袋線石神井公園駅から徒歩5分

『三原台 富士の湯』熱い湯とこだわりの庭で心と体をリフレッシュ[石神井公園]

井戸水を使用。

井戸水を使用。

「お前、お風呂屋さんでもやるか?」。1962年、父・富士高さんのひと声で『富士の湯』がスタートした。「とにかくお金をかけることが好きだった」と店主・大山武伯さんは振り返る。先祖代々の農地を手放し、建築費にあてた。贅を尽くした建物と庭は老舗の温泉旅館のよう。熱い湯に入り、湯冷ましがてら縁側でたたずんでいると、束の間、日常を忘れる。

番台横の引き戸を開けると、温泉旅館と見まがうほどの広々とした脱衣所。ロッカーはあえて少なめで、常連さんはかごを使う。

番台横の引き戸を開けると、温泉旅館と見まがうほどの広々とした脱衣所。ロッカーはあえて少なめで、常連さんはかごを使う。

池には太鼓橋がかかり錦鯉が泳ぐ。

池には太鼓橋がかかり錦鯉が泳ぐ。

老舗旅館のような風格。屋根瓦には下がり藤の家紋。

老舗旅館のような風格。屋根瓦には下がり藤の家紋。

『三原台 富士の湯』店舗詳細

三原台 富士の湯
住所:東京都練馬区三原台1-30-1/営業時間:15:00~22:00/定休日:月・火・祝/アクセス:西武鉄道池袋線石神井公園駅から徒歩10分

『たつの湯』まずペンキ絵に圧倒され、次に熱い湯が好きになる[大泉学園]

井戸水を用い、薪で炊く。

井戸水を用い、薪で炊く。

お湯は熱め。慣れない人は「熱くて無理!」となるかも。そんな人に3代目・本橋正季さんからアドバイス。「うちのお風呂は外側がぬるめで、中央(男女仕切)側ほど熱い。熱いのが苦手な人は窓側から入るといい」。それでもダメなら水でうめるもよし。「息抜き、ふれあい、仲間とのコミニュケーション、何でもいい。それぞれの楽しみ方を見つけて」。

練馬在住の銭湯絵師・中島盛男さんの手による赤富士(男湯)と秋の華厳の滝(女湯。いずれも取材時)。

練馬在住の銭湯絵師・中島盛男さんの手による赤富士(男湯)と秋の華厳の滝(女湯。いずれも取材時)。

レトロながら清潔感のある脱衣所。

レトロながら清潔感のある脱衣所。

骨組みは鉄骨。高く伸びた煙突とあいまって重厚な存在感。

骨組みは鉄骨。高く伸びた煙突とあいまって重厚な存在感。

『たつの湯』店舗詳細

たつの湯(たつのゆ)
住所:東京都練馬区石神井台6-19-26/営業時間:14:00~22:00(土・日は13:00~)/定休日:月・祝/アクセス:西武鉄道池袋線大泉学園駅から徒歩15分

取材・文=津村たくみ 撮影=丸毛 透
『散歩の達人』2024年6月号より

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