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【京都散歩コース】平安神宮・南禅寺・永観堂をめぐる~平安京の雅と古刹に残る水路橋の異空間を楽しむ

バスを降りると真っ先に朱塗りの大鳥居が目に留まる。平安神宮を中心にしたこの一帯は、神宮道と呼ばれる道の両側に美術館や動物園、図書館などがあり、文化的な要素も色濃い。
琵琶湖疏水に沿うように歩くと蹴上(けあげ)インクラインへ到着する。約90本の桜並木があり、春には線路跡を美しく彩る。南禅寺塔頭の金地院(こんちいん)や天授庵(てんじゅあん)などを拝観しながら南禅寺へ向かう。境内の一角には、明治時代の水路橋であ
るレンガ造りの水路閣が残り、和洋混在の不思議な景観を見せてくれる。
永観堂は京都屈指の紅葉の名所。本堂に安置される阿弥陀如来立像は珍しい振り向いた姿で、みかえり阿弥陀と呼ばれる。
【『散歩の達人 歩きニストのための京都散歩地図』より】

【散歩コース】

スタート:京都駅前バス停から市バス5・100・105系統で岡崎公園美術館・平安神宮前バス停まで32分・230円

岡崎公園美術館・平安神宮前バス停→京都伝統産業ミュージアム(5分/0.3㎞)→平安神宮(12分/0.8㎞)→無鄰菴(2分/0.2㎞)→蹴上インクライン(12分/0.8㎞)→金地院(3分/0.2㎞)→天授庵(1分/0.1㎞)→南禅寺(9分/0.6㎞)→永観堂(禅林寺)(6分/0.4㎞)→市バス南禅寺・永観堂道バス停

ゴール:南禅寺・永観堂道バス停から市バス5系統で京都駅前バス停まで35分・230円

今回のコース◆約3.4㎞/約50分/約4700歩

京都伝統産業ミュージアム/京に息づく伝統の技にふれる

西陣織や京友禅、京焼・清水焼など染織品から工芸品まで伝統産業74品目約500点を展示。詳細な解説とともに、製造工程の動画でその魅力を伝える。

京都伝統産業ミュージアム

住所:京都府京都市左京区岡崎成勝寺町9-1 京都市勧業館みやこめっせ 地下1F /営業時間:10:00~17:30/定休日:無(臨時休あり)

平安神宮/平安京の宮城を再現した壮麗な朱塗りの社殿

創建当時の正庁と朝堂院が約8分の5で再現された大極殿。

創建当時の正庁と朝堂院が約8分の5で再現された大極殿。

平安遷都1100年を記念し、明治28年(1895)に創建。遷都を行った第50代桓武天皇と、平安京最後の第121代孝明天皇を祀る。毎年10月22日に行う「時代祭」は、維新勤王隊による笛や太鼓の音色を先頭に、時代装飾をまとった約2000人が都大路を進む。

春の紅枝垂れ桜、初夏のボタンやハナショウブなどが美しい池泉回遊式庭園。

春の紅枝垂れ桜、初夏のボタンやハナショウブなどが美しい池泉回遊式庭園。

平安神宮

住所:京都府京都市左京区岡崎西天王町97/営業時間:6:00~18:00(神苑は8:30~17:30、季節により異なる)/定休日:無

無鄰菴/日本庭園を眺めながらお茶も

明治27~29年(1894~1896)に作庭された政治家・山縣有朋(やまがたありとも)の旧別荘。庭園は有朋が構想・指示し、七代目小川治兵衛(じへえ)が作庭した。日露開戦前に会議が開かれた洋館が残っている。

●9:00~17:30(10~3月は~16:30、要予約)。 無休。入場600円。
●京都市左京区南禅寺草川町31。☎075₋771₋3909。

蹴上インクライン/傾斜鉄道跡は桜が美しい遊歩道

琵琶湖疏水の蹴上船溜と南禅寺船溜を結んだ全長約582mの傾斜鉄道。約36mの高低差があったため、船を台車に乗せて運び、台車ごと荷揚げをしていた。当時のレールが残されている。

●見学自由
●京都市左京区粟田口山下町~南禅寺草川町。☎075₋672₋7709(京都市上下水道局総務課)。

金地院/特別名勝の庭園と狩野派の絵

応永年間(1394~1428)創建の南禅寺塔頭。小堀遠州作の枯山水庭園・鶴亀の庭、狩野派による襖絵がある重要文化財の方丈、家康の遺髪と念持仏を奉戴した東照宮などが知られる。

金地院

住所:京都府京都市左京区南禅寺福地町86-12/営業時間:8:30~17:00(12~2月は~16:30)/定休日:無

天授庵/趣異なる2つの庭園は紅葉の名所

南禅寺の塔頭の一つで、南禅寺開山の無関普門(むかんふもん)禅師を祀る。白砂と苔(こけ)の美しい枯山水の東庭、南北朝時代の特色を備えた池泉回遊式の南庭が美しい。紅葉シーズンには庭園のライトアップも行われる。

天授庵

住所:京都府京都市左京区南禅寺福地町86-8/営業時間:9:00~17:00(冬期は~16:30)/定休日:無

南禅寺/「絶景かな 絶景かな」の絶景を

現在の法堂は、明治42年(1909)に再建されたもので、寺の中心となる建物。

現在の法堂は、明治42年(1909)に再建されたもので、寺の中心となる建物。

南禅寺に残る全長93.2m、高さ約9mの水路閣。

南禅寺に残る全長93.2m、高さ約9mの水路閣。

臨済宗南禅寺派の大本山。正応4年(1291)に亀山法皇が離宮を寄進して禅寺としたのが始まり。勅使門・三門・法堂(はっとう)・方丈が一直線に並ぶ。

歌舞伎の石川五右衛門のセリフ「絶景かな 絶景かな」はこの三門からの眺め。

歌舞伎の石川五右衛門のセリフ「絶景かな 絶景かな」はこの三門からの眺め。

南禅寺

住所:京都府京都市左京区南禅寺福地町/営業時間:8:40~17:00(12~2月は~16:30)/定休日:無

永観堂(禅林寺)/ みかえり阿弥陀と東山一の紅葉の美しさ

放生池には中島があり、辨財天(弁財天)が祀られている。

放生池には中島があり、辨財天(弁財天)が祀られている。

本堂(阿弥陀堂)は、慶長2年(1597)築。本尊のみかえり阿弥陀が知られる。

本堂(阿弥陀堂)は、慶長2年(1597)築。本尊のみかえり阿弥陀が知られる。

仁寿3年(853)創建で、正しくは禅林寺。平安時代に永観が浄土念仏を唱えて念仏道場となり、この名が付いた。国宝や重要文化財58点を有し11月に寺宝を公開。

永観堂(禅林寺)

住所:京都府京都市左京区永観堂町48/営業時間:9:00~16:00/定休日:無

【京都グルメを堪能】

『西尾八ッ橋の里』書院造の建物に歴史を感じる

元禄2年(1689)創業の八ッ橋発祥の店。本店に隣接する食事処で、季節の食材を使った料理が好評だ。おすすめは西尾八ッ橋の里御膳(天ぷら付き)2500円。

西尾八ッ橋の里

住所:京都府京都市左京区聖護院西町6/営業時間:11:00~15:30LO(季節により異なる)/定休日:月

『山元麺蔵』予約必須な行列のうどん店

元バレーボール選手だった店主が、圧力釜を使って茹(ゆ)でる歯ごたえのあるうどんが評判。昆布やカツオの風味高いしっかり味のスープもコクがある。土ごぼう天うどん1200円がイチオシ。

山元麺蔵

住所:京都府京都市左京区岡崎南御所町34/営業時間:10:00~16:00(土・日・祝は~17:00)/定休日:木

取材・文=アド・グリーン
『散歩の達人 歩きニストのための京都散歩地図』より

アド・グリーン
編集プロダクション
1982年創業の編集プロダクション。旅行関係の雑誌・書籍、インタビューやルポルタージュを得意とし、会社案内や社内報の経験も多数。企画立案から、取材・執筆、デザイン、撮影までをワンストップで行えるのがウリ。

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